つみたて投資は長期投資が前提
つみたて投資とは、「一定期間」ごとに「一定額」資産を買い付ける投資方法のことをいう。簡単にいえばAという投資信託を毎月1万円ずつ購入するというような買い方のことを指す。
つみたて投資が有効なのは、株式や投資信託、債券といった価格変動をする資産を、つみたて投資で毎月一定額購入すると平均購入単価が下がり、上昇局面で利益が出やすくなるためだ。
金融資産は、一般的には価格が上昇する局面と、下落する局面が定期的に訪れる。このような価格変動をする資産は長期保有していれば、増加と減少を相殺し合って、リターンが安定していく傾向がある。
さらに複利効果も高まることから、長期運用では短期運用より利益が出やすくなるのである。
銘柄変更はいつでもできるが…
投資信託は売却して他の資産に買い替えれば、銘柄変更はいつでも可能だ。
しかし、さまざまな株式や債券といった銘柄を組み合わせて投資のプロが運用する投資信託は、あまり下落局面が続くことは少なく、価格が戻る可能性が高いだろう。
そのため、値下がりを理由に頻繁に銘柄変更やスイッチング(iDeCoの場合)などをすることはあまりおすすめできない。
iDeCoやつみたてNISAは一時的な下落を気にしすぎないことも大切
投資信託は一時的な下落で一喜一憂せず、少なくとも5年から10年は運用を継続するというスタンスで投資にのぞむことが大切だ。
仮に資産の上下でストレスを抱えてしまうようであれば、投資額の見直しや、リスクを抑えた投資商品への見直しをすべきだろう。
(※文中にリスクに対して「投資信託は下落し続けることはあまりない」「価格が戻る可能性が高い」など楽観的な表現を用いているが、あくまで一つの考え方である。投資の最終的な判断は自己責任でお願いしたい)
文・金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
立教大学法学部卒業後、東証一部上場企業に入社。その後、保険業界に転身し、ファイナンシャル・プランナー(FP)として活動を開始。FPの最上級資格CFP資格を取得し、個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターなどとしても活動している。
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