日本人はまったくと言っていいほど意識しないけれど、タイ人にとって誕生日の曜日はとても重要です。
なぜなら、曜日ごとにシンボルカラーや仏像が決まっていて、自分が生まれた曜日色の服やアクセサリーを身につけたり、お寺で自分が生まれた曜日の仏像に拝んだりすることで「運気が高まる」という信仰があるからです。
また、日本で行われている星座占いや血液型占いのように、曜日ごとに性格や運勢を占って盛り上がったりもします。
遠い昔、まだカレンダーが普及していなかった時代には、宮廷に出仕する女官の服の色を見て一般庶民たちはその日が何曜日かを知ったという話も伝わっています。
目次
黄色は特別、ロイヤルカラー
1週間なのに8つも9つも仏像が並ぶのはなぜ?
黄色は特別、ロイヤルカラー
曜日色でもっとも有名なのは、前プミポン国王の誕生曜日だった月曜日の「黄色」でしょう。在位年数が長かったこともあって、黄色はタイ王国のロイヤルカラーとしてすっかり定着しました。前国王が健在だった頃には、月曜日になるとバンコクを中心にして多くの国民が黄色のシャツを着て国王の長寿を祈ったものです。
そして奇遇なことに後継した新国王も月曜日生まれ。そこで、黄色のロイヤルカラーは現在も国民の間で崇拝され続けています。

(画像=『たびこふれ』より引用)
1週間なのに8つも9つも仏像が並ぶのはなぜ?
もちろん、基本的には曜日ごとに一つなのですが、水曜日だけは昼と夜、ふたつの仏像が定められています。
だから、一般的な寺院では8つの仏像が並ぶことになります。
また、バラモン教の影響の強い寺院ではすべての曜日をつかさどる「毎日仏」(下の写真)も定められています。だから、9つ。これらを知っておけば、戸惑うこともありません。

(画像=『たびこふれ』より引用)