クレープ作りに必要なもの
では、クレープ関連商品って一体どういうものでしょう?
華々しく並んでいるのは、クレープ専用フライパン「クレピエール(crêpière)」。これはフランス家庭にはかなりの確率で常備されています。もちろん、普段使いのフライパンでも美味しいクレープは作れますが、この専用パンは本当に優れもの!これを使うとクレープ生地が素早くきれいに薄く広げられ、火のとおりも早くて均等、ヘリが低いので裏返す時重なったりもしないのです。自分が急にクレープ達人になったような気がしますので、クレープファンのみなさん、買っても損はないですよ。
材料は小麦粉、卵、牛乳、バター、砂糖。香りをつけるバニラや洋酒。フライパン上で焼けたクレープに洋酒をかけてフランベさせ、大人向きデザートを作る人もいます。焼きあがったクレープにつけて食べるのは、ボンヌ・ママン社のコンフィチュール(ジャム)とヘーゼルナッツ入りチョコペースト「ヌテラ(nutella)」が、大衆の殿堂入り商品。でも近年は他社メーカーの商品もどんどん増えて多種多様になってきています。はちみつ、キャラメルソース、マロンクリーム、ホイップクリームなども商品棚にぎっしり並びます。
クレープのお伴の飲み物は同じ地方の特産品、りんごの発酵酒シードルがぴったりです。
フランス家庭での食べ方は?
フランス家庭でのクレープの食べ方は、いたってシンプル。どんどん焼いて重ねたクレープのお皿を、テーブルの中央にドン!とのせ、それぞれが、砂糖やジャムなど好きなものをつけながら何枚も食べてゆく、というのがよくある一般家庭の食べ方です。
日本では「おしゃれ」なイメージのクレープですが、フランスでは古くからある素朴で家庭的なお菓子なのです。
焼きあがるまで待てない!という子供が集まるパーティーなどでは、ミニクレープ6枚が一度に仕上がる鉄板を持つクレープ器が大活躍。こちらのクレープ器は子供のいる家庭における普及率の中でもかなり高いのではないかと推測します。
正式なクレープとは異なるものの市販されているクレープ菓子も人気です。ジャムやチョコを巻き込んだ半乾燥のクレープは小袋入りなので持ち運びにも便利。サクサクの焼菓子「クレープ・ダンテル(Crêpe Dentelle)」はブルターニュ地方の銘菓なので、お土産にもいいですよ。