アウトドアの時も室内で暖を取る時も、伝統的な七輪が重宝するアイテムです。使い方や火起こし方法は1種類だけじゃなく、手入れも大切なのを知っていますか?七輪の火起こし方法、使い方、手入れまでコツを全て覚え、日々の暮らしで使いこなしてみてください。
目次
七輪の基本構造はこうなっている
古代から続く伝統の炉・七輪の歴史
七輪や炭のお手入れと保管のコツ
七輪を要所で使いこなしていこう
七輪の基本構造はこうなっている

人生の中で、七輪を何度も使っていますか。それともまだ使ったことが無いですか?どちらの人でも、七輪の基本構造から覚えておくことで、間違わない使い方ができます。
基本的に七輪とは炭の炉である
七輪は木炭などを燃料として熱を起こす、移動可能な炉のことです。形状は円筒形や四角形など様々にあり、木炭用と練炭用でわかれています。殆どが、耐火性のある珪藻土を主原料として作られています。重量感があって床面では安定しますが、大型になると運ぶ時にはやや重たいと感じられることがあります。
七輪の各部位の名称と構造
一般的な七輪の構造について把握してください。七輪にはツルと呼ばれる、移動用の取っ手が付いています。下部に風口という、空気の送風口が付いていて、扉で火力を調節します。内部の空洞の中央に段があり、ここに火皿(目皿、サナ)と呼ばれる皿を取り付けます。火皿は木炭や備長炭などを配置する場所です。
古代から続く伝統の炉・七輪の歴史
昔から現代まで愛用されてきた七輪ですが、そもそも始まりはいつで、何故七輪と呼ばれているのかを知っていますか?
平安時代の昔からあった七輪の構造
持ち運び可能な炉は古代からあったと言いますが、居間に上げて使えるタイプは、平安時代に使われだした「置き炉」が原型だといいます。
当初の置き炉は粘土製の炉を木枠で囲ったものでしたが、江戸時代から珪藻土製の炉が使われ始めます。江戸時代の七輪は炭団を燃料とする、底が浅い構造をしていました。関西ではカンテキと呼ばれてお馴染みです。
江戸時代以前の火起こし方法
今はガスバーナー等の近代的な着火方法が用いられていますが、江戸時代より以前は摩擦方法や、火打ち石を使う方法が一般的でした。江戸時代の七輪に着火する時の火起こしとしては、墨汁のガマの穂、メノウ、火打ち石を使った着火方法が一般的でした。
明治時代に今の七輪の原型ができた
21世紀に使われている七輪のような、火皿の位置が深くて火力が強い構造になったのは、明治時代以降のことでした。燃料となる木炭や炭団や備長炭が多く入るようになり、バケツのような今と同じ形状が一般化しました。今の時代の七輪の生産地は、殆どが愛知県と石川県です。
なぜ七輪は七輪というの?名前の由来
七輪はなんで七輪という変な名前なのか、疑問に思ったことはないですか?この道具、実は昔は七厘と書いていました。1分にも満たない七厘程度のお金でも料理ができるという意味です。昔に七輪の販売で使われていた、宣伝文句でもあったのです。