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バナナの葉が生活の中心、ドルゼの人々
誇り高きハマー族の成人儀式
バナナの葉が生活の中心、ドルゼの人々
ドルゼ族はガモ高地に住み、現在約3万人いるとされています。アジスアベバ からは車で約7時間、近郊のアルバミンチの街までアジスアベバ から飛行機で行き、そこから車でアクセスすることも可能です。アジスアベバ からドルゼへ向かう道中では、ぜひアワサ湖を訪れてみてください。

アワサは南部でも随一の都市で、湖で取れたフレッシュな魚料理が楽しめる避暑地ともなっています。午前中には湖で取れた新鮮な魚がフィッシュマーケットに並びます。

アジスアベバ から7時間かけてドルゼに着くと、村の観光ガイドの出迎えを受け、入村します。ドルゼで有名なのは、コットンの織物とエンセーテと呼ばれるバナナに似た植物の葉を使った独特の生活文化です。例えば、彼等の住居は竹とエンセーテの葉で作られ、なんと60年ももつ耐久性を誇ります。

また、この村は標高が高いので、エチオピア人の主食であるテフという植物が育たず、エンセーテを主食とします。エンセーテの茎をしごいてデンプンを取り出し、葉で包んで地面の中に埋めて発酵させたものを火で焼いてパンのように調理します。酸味があるものの、モチモチとした食感で蜂蜜などをつけて食べるのが一般的です。


ドルゼの街では、月曜日と木曜日には村のマーケットも開催され、人々の日常生活を垣間見ることができます。

ドルゼ村
- 住所:ガモ高地
- 入場料:約100ブル
誇り高きハマー族の成人儀式
アルバミンチの村を出発し、ハマー族の暮らすトゥルミの街を目指します。ハマー族の人々は独特のファッションをしているため、容易に見分けることが可能です。例えば、女性は顎下までの長さの髪に、バターと赤土を塗った、赤いドレッドヘアーをしています。また、ビーズをふんだんに使って装飾されたヤギ革のスカートを履き、首や腕には大きな飾りを身に纏います。
ハマー族は一夫多妻制ですが、首飾りが一つだと第一夫人、二つだと第二夫人、といった違いもあるようです。ハマー族は気高い戦闘民族と言われ、アグレッシブな性格だと言われています。写真撮影の際などにも拒否感を示されることが少なくないため、声をかけてから撮影するようにしましょう(撮影料を要求されることも珍しくありません)。

ハマー族を訪れる際に運が良ければぜひ参加して欲しいのが、成人の儀式「ブルジャンプ」。これは、少年が立派な大人としての勇敢さを見せるために、並んだ雄牛の背中の上を渡っていく儀式です。筆者が訪問した際には、ちょうどマーケットで成人の儀式を行うという男の子に遭遇。儀式を見せてもらうことになりました(通常3,000~4,000円の見学料を払う必要があります)。儀式の前には石を砕いて作った染料で顔にペインティングを施し、村の女性たちが歌とダンスで雰囲気を作り出します。また、ダンスの最中には鞭を持った男性が女性たちを鞭打つのです。これは、女性たちがいかにその男性を愛しているかを見せる意味があるのだそう。
儀式は男の子が並んだ牛の背中を3往復することで終了。参加者の到着が遅れすっかり日が暮れていたため、筆者は写真を撮ることができませんでした...。

ハマー村
- 住所:オモ渓谷東部 トゥルミ