目次
住宅ローンの保証料の相場の計算方法
住宅ローンの保証料の支払い方法
住宅ローンの保証料の相場の計算方法
一般的に保証料は、住宅ローンの借入金額に各金融機関が定める保証料率を乗じて算出されます。また、同じ借入金額でも返済期間によって保証料率は異なります。
一般的に、返済期間が長いほど保証料率は低くなり、返済期間が短いほど高くなります。保証料の金額を決める要素には、「借入額」「返済期間」のほかに、「支払い方法」などがあります。
保証料の相場の計算①保証料率
保証料は、借入金額や返済期間によって異なります。また、融資の審査結果や支払い方法(一括前払いか分割後払いか)、金融機関によっても異なります。
一般的に保証料率は0.15%~0.45%に設定されており、2019年現在では「金利上乗せ型」で0.2%、「一括前払い型」で融資額の2%が最も多いケースとされています。
実際の計算では、4000万円を35年ローンで借り入れ、金利を0.2%とすると、総返済額は4132万円となります。
一方、金利が融資額の2%であれば、返済総額は4000万円×2%=80万円です。そのため一括払いの方がお得になります。
借入額 | 返済期間 | 保証料率 | 保証料 |
---|---|---|---|
3000万円 | 25年 | 0.2% | 63万円 |
3000万円 | 35年 | 0.2% | 99万円 |
4000万円 | 25年 | 0.2% | 84万円 |
4000万円 | 35年 | 0.2% | 132万円 |
保証料の相場の計算②返済方法
住宅ローンの返済方法には「元利均等返済方式」と「元金均等返済方式」の2種類があり、どちらを選択するかで保証料が変わってきます。借入時に一括で前払いするか、毎月の返済額に上乗せして支払うかによって保証料が異なります。
借入時に一括で支払う場合は、借入額に保証料率を乗じて計算する方法となります。例えば、借入金額が3000万円で、保証料率が2%の場合、保証料は60万円です。
毎月の返済額に上乗せして支払う場合は、借り入れの金利に保証料率を上乗せして支払い続けることになります。その場合の上乗せ金利は、ほとんどの金融機関で年率0.2%に設定されています。
住宅ローンの保証料の支払い方法
住宅ローンの保証料には、内枠方式と外枠方式の2種類があります。どちらを適用するかは、各住宅ローンプランによって異なります。ご契約前にご確認ください。内枠方式と外枠方式のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを説明します。
保証料の支払方法①外枠方式
外枠方式とは、住宅ローン契約時に保証料を一括で支払う方式です。契約時に保証料を一括で支払うため、内枠方式に比べ、住宅ローンの月々の返済額を抑えることができます。
また、保証料以外の借入条件や返済方法が同じであれば、一般的に保証料の総額は内枠方式よりも少額で済みます。
一方、デメリットとしては、住宅ローン契約時にある程度まとまった資金を一括で支払う必要があることです。そのため、他に優先順位の高い支出を予定されている場合はご注意ください。
保証料の支払方法②内枠方式
内枠方式は、金利に保証料を上乗せして支払う方式です。融資を受ける際にまとまった保証料を支払う必要がありません。
内枠方式の金利は、外枠方式よりも0.2%程度高くなるケースが多いようです。そのため、月々の支払額は外枠方式より高くなります。また、最終的な支払総額も外枠方式より高くなる可能性があります。
さらに、初回一括払いではないため、繰り上げ返済しても保証料は戻ってきません。内枠方式と同様に、契約時に保証料を支払わない代わりに、事務取扱手数料を高額に設定している住宅ローンもあります。
また、これらの住宅ローンは、金利が低いものが多いです。しかし、事務手数料が借入額の2.2%程度かかるため、初期費用を抑えるには不向きです。
外枠方式と内枠方式の総支払額の違い
外枠方式・内枠方式のどちらの支払い方法が良いかは、現在の経済状況や今後の支出計画によって異なります。ここでは、それぞれ金額の違いをシミュレーションしてみます。
- 借入金額 3,000万円
- 金利は年利1.5%(全期間固定金利)
- 借入期間 35年
- 返済方法 元利均等返済、ボーナス返済なし
方式 | 外枠方式 | 内枠方式 |
---|---|---|
保証料 | 600,000円 | 0円 |
毎月の返済額 | 91,855円 | 94,822円 |
総返済額 | 39,179,007円 | 39,825,335円 |
記事中にもあるように、借入時の負担が少ない代わりに、一括繰上返済型の方が返済総額や月々の支払額が少なくなります。
しかし、借入時にまとまったお金を用意できない場合は、分割払いタイプを選択したほうが、より合理的に住宅ローンを利用することができるかもしれません。
また、保証料の金額だけにとらわれず、住宅ローン金利や諸費用も含めて総合的に比較・検討してください。