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内部も見どころがたくさん!
タンゴ博物館も合わせて見学

内部も見どころがたくさん!

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

展望台で絶景を堪能した後は、エレベーターで11階の屋上へ。とても熱心なガイドさんで、エレベーター内でも積極的に説明してくれました。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

外から眺めるサルボ宮殿は重厚でちょっと物々しい感じがしますが、むき出しになった屋上の配管や排気口、パラボラアンテナ、塔の外壁にぶら下がるエアコンの室外機を見ていると、ここは一般の市民が暮らすアパートなんだと親近感が湧いてきます。

しかし、築100年近い建物だけあって現在の暮らしにはそぐわない部分も少なくないのでしょうか、モンテビデオの不動産情報サイトにはここの売り物件がたくさん出ていました。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

1階から2階にかけて続く大階段には、モンテビデオ一の大きさを誇る40平方メートルのステンドグラスがありました。これは、1928年のサルボ宮殿完成に合わせて開催された第1回国内産業見本市を記念して作られたもの。長年のメンテナンス不足からガラスが割れたり退色したりしていましたが、それを30あまりのパーツに分解して1枚1枚丁寧に復元、2年の歳月を経て当時の輝きを取り戻しました。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらのロビーはアートギャラリーとして利用されるほか、ちょっとした市民講演会なんかも行われているそう。さらにロビーの床の大半を占めるグレーの部分にもご注目。小さく砕いた白とグレーの花崗岩を、1粒ずつ手で埋め込みながら作られたのだそうです。なんとも気の遠くなるような作業、人々に時間と心の余裕のあった時代ならではのアートですね。

タンゴ博物館も合わせて見学

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

ツアーの最後は、サルボ宮殿1階にある「Museo de Tango La Cumparsita(ラ・クンパルシータ・タンゴ博物館)」へ。ラ・クンパルシータはウルグアイの"第二の国家"として国民に愛されるタンゴの名曲です。

『サルボ宮殿ツアーなのに、どうしてタンゴ博物館へ?』と思った方にご説明しましょう。

サルボ宮殿が建設される以前、この地には「La Giralda(ラ・ヒラルダ)」と呼ばれるカフェテリアがありました。カフェテリアといっても現代のそれとは違い、そこはモンテビデオの紳士たちが集う社交場であり、文化・芸術の拠点でもありました。

1917年、ウルグアイ人作曲家ヘラルド・マトス・ロドリゲスにより「ラ・クンパルシータ」が初めて発表された場所が、ラ・ヒラルダでした。そしてそのラ・ヒラルダを取り壊して建てられたのが、このサルボ宮殿なのです。

また、大改修を行った2017年は、ヘラルド・マトス・ロドリゲスの生誕からちょうと120年目でした。このような経緯で建物の一角にラ・クンパルシータ・タンゴ博物館が設置され、ツアー参加者に開放されているというわけです。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

入り口には、ヘラルド・マトス・ロドリゲスの人形と、「Gran Café y Confitería(大カフェテリア&菓子店)」と呼ばれたラ・ヒラルダの在りし日の風景を今に伝える写真が掲げられています。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

ラ・ヒラルダ内部を再現した部屋。壁には当時の有名人・著名人の写真や似顔絵、印刷物、レコードなどが所せましと飾られていました。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

古い蓄音機やカメラ、小道具も展示されており、見ていて飽きません。

モンテビデオの絶景ポイント!幽霊伝説もあるサルボ宮殿
(画像=『たびこふれ』より引用)

ラ・クンパルシータのオリジナル楽譜の写し。マイナーな旋律を力強く奏でるバンドネオンの音色が聞こえてきそうです。