味の違いは?

羊肉は癖が強い肉と言われることもありますが、それぞれの肉ごとで味わいも変わってきます。
ここからはそれぞれの違いについて紹介します。
ラム
ラムはまだ未熟な状態ということもあって、臭みが少なく柔らかい肉となります。
味は甘味が若干ながら強く、口の中で肉本来の旨味を感じることができます。
そこまで咀嚼しなくても唾液だけで脂がとろけるため、口の中に上品な甘みが広がるわけです。
調理方法によって味にも深みが出る貴重な肉と言えます。
マトン
マトンは脂肪が多くて旨味が強いのが特徴です。
若干の臭みがあるものの、それが逆に癖になるという人もいるほど。
北海道のジンギスカンではあえてマトンを出すところもあります。
脂身にコクがあることもあって、口の中に入れた瞬間に旨味が爆発します。
ホゲット
ホゲットは、ラムとマトンの良いところを両方持ち合わせている肉です。
甘味がありながらも旨味が凝縮しており、口に溶けた時の味わいは他の肉よりも強いです。
肉質が硬くなる一歩手前ということもあり、口の中ですぐに解けてしまう絶妙な味わいとなっています。
分け方は国によっても異なる

ホゲットとして羊肉を流通させるのは主に羊肉で有名なオセアニア地域になりますが、その分類は国によって違ってきます。
羊肉は成長段階によって名称が変わってくるので、ここからは国ごとの違いも併せて見ていきましょう。
ニュージーランド
羊で特に有名な国がニュージーランドですよね!
ニュージーランドでは、人よりも羊の方が多いと言われています。
このニュージーランド産のラムは生後4か月~6ヶ月で出荷されることが多いです。
ホゲットは、「永久門歯が1から2本の雌または去勢された雄の羊」という定義があるそうです。
さらに生後の年月を細分化して分ける他、体重などでも分けることがあります。
ラムの中でも母乳だけで育てている種類もあるなど、かなり細かな区別をする国と言えますね。
オーストラリア
オーストラリア産のラムは、生後6ヶ月~8カ月で出荷されたものとなるのが一般的です。
ロースの芯が太いメリノ種が日本でも人気となっています。
ラムに関する分類はニュージーランドより厳密で、永久歯の数が0本の子羊のみ(ニュージーランドの場合は永久歯があっても摩耗して無くなっていればOK)がラム肉とされます。
その他の定義
アメリカ産だと生後8ヶ月で出荷するものが多く、こちらもラム肉として市場に出回っています。
ただし、穀物飼育していて最大限に大きく育てることもあり、各部位が大きいマトン肉も出回っています。
フランス産のものは最高峰のラム肉として知られ、人気を博しています。
潮風で育つ牧草を食べることで芳醇な味わいになることで知られ、時期を見極めて最高の状態のまま出荷されます。