カラーローテも重要

この放流狩りというのは、効果がいつまでも続くわけではなく、時間とともに収束していく。時間にして30分前後で反応が落ちることが多く、短いと15分、長くても1時間ほど。魚の泳ぎはだんだんゆっくりになり、放流直後は抜群に効く赤金・オレ金も見切ったり嫌がるようになる。

そんなときはスプーンをローテーションして対処したい。ゆっくりになった魚の速度に合わせるため、スプーンの重さは軽く、カラーは「明滅系」と呼ばれる表が明るい色で裏が暗いベタ塗り色のツートンカラーに替えるのがセオリーだ。

人気エリアトラウト『北方川釣り体験場(北方マス釣り場)』徹底解説リリーサーでリリース(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

このタイミングにオススメのスプーンが、マーシャルトーナメントタイプ1(0.9g)だ。このスプーンは最近めっぽう釣れており、私もバンナからマーシャルトーナメントに変更して、また数匹追加できた。

ここまでで釣った魚は10匹に足りない程度。普段であればもっと釣れることが多く、正直言って反応が良い日とは言えなかった。しかし取材日に釣れる日を選ぶなんてことはできないので、渋い日なりの攻略を目指すことにした。

渋いときほどクランクベイト

次に私が選んだルアーはクランクベイト。クランクベイトのいいところは、渋い状況でのスプーンで魚を釣る難易度が10とすればクランクは5程度と、とにかく簡単なこと。

理由としては、スプーンだと動きやスピードやカラーや巻き方などをシビアに魚のストライクゾーンに当てはめていかないと反応が得られにくいのに対して、クランクのストライクゾーンはスプーンよりも広く、ある程度これぐらいでいいかな?で釣れてしまうからだ。

人気エリアトラウト『北方川釣り体験場(北方マス釣り場)』徹底解説 釣り場の様子(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

これぐらいでいいかな?の内容は、魚の反応する「レンジ」で、魚が反応する「アクション」で、魚が反応する「スピード」で巻くことができればOKというもの。

クランクにはそれぞれに潜る「レンジ」が設定されており、巻くのが速すぎたり遅すぎたりしなければ、誰でも一定のレンジを保って引くことができる。北方マス釣り場は浅いので、シャローランナー、ミディアムランナーがちょうど合うだろう。

数種類のクランクを

クランクの「アクション」にもいろいろ種類があるが、ここ最近の実績ルアーとしてはバナナ型のニョロ系と呼ばれる、ペピーノMR、なぶクラSR、ガメクラなど。小粒のものでプリッキー、フラパニ、クランク33ウネアール。ミノーシェイプのものでイーグルプレーヤーMR、グラスホッパーが好実績だ。

クランクはカラーよりもアクションの重要性が高いため、1つのクランクだけで何色もカラーバリエーションをそろえるよりも、色は1色ずつでもいいので違う種類のクランクをそろえた方が状況に対応できるだろう。