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正月料理で欠かせない? クジラ汁の郷土料理
さいごに

正月料理で欠かせない? クジラ汁の郷土料理

クジラの肉を使用したクジラ汁は郷土料理として、古くから北海道に伝承されてきました。塩くじらの肉に、こんにゃく、大根、豆腐などの材料を使ったクジラ汁は、道南地域の正月には欠かせない品となっています。現在においても正月の三が日にはクジラ汁を食べるといった習慣があります。

一部の地域では「くじな汁」とも呼ばれ、地元の方に親しまれている料理のひとつです。

北海道は、江戸から明治時代にかけてニシン漁が盛んにおこなわれていた地域でもあります。ニシンを岸へと追い込んでくれるクジラは、縁起のいい動物として崇められていました。

北海道のような寒い地域において、タンパク質が豊富で栄養価の高いクジラの肉は、貴重な食べものです。凍てつくような冬を乗り切るために重宝されてきました。クジラ肉を長く保存するためにクジラ汁で使用される肉には塩を使用していたそうです。

現在でも各家庭でクジラ汁は引き継がれています。また、道南地域でおこわれているイベントでクジラ汁が登場することもあります。

北海道とクジラの関係
(画像=『北海道そらマガジン』より 引用)

クジラ肉は飲食店にも

郷土料理としてクジラ汁をご紹介しましたが、じつは北海道の飲食店でも手軽にクジラ料理を堪能することができます。クジラ料理を扱っているいくつかの飲食店を以下にご紹介いたします。

酒菜亭 嬉八
JR石北本線から歩いて12分の場所にあるクジラ料理を中心とした飲食店です。顧客満足度が高いお店で、クジラ料理のほかにもお刺身や地酒など、種類が豊富に取り揃えられています。

旬味 千
五稜郭公園から近い立地にあるクジラ料理を提供している居酒屋です。クジラ肉を使ったお刺身やステーキ、くじら肉のベーコンが人気のお店です。クジラ料理のほかに、ふぐを使用した料理などを楽しむことができます。

鴨とり権兵衛
北海道釧路市にある居酒屋です。レトロな内装は女性にも大人気。夜の11時まで営業していることもあり、気軽に立ち寄れる居酒屋として親しまれています。クジラ料理、海鮮料理、魚介料理を専門に取り扱っているお店です。

さいごに

2023年1月。大阪湾にマッコウクジラが迷いこんだというニュースが報道されました。マッコウクジラは深水2000メートルを潜ることができるハクジラ類の中で最大のクジラです。
そんなマッコウクジラがどうして大阪湾に迷いこんだのか、不思議です。海は謎に満ちています。わたし達が知っている海の世界というのはごく一部でしかないんだなぁ、ということをあらためて実感いたしました。
この報道もあいまって自然の海で野生のクジラをウォッチングし、海への理解を深めていきたいという気持ちが高まってきました。

今回は、北海道とクジラの関係性について書かせていただきました。北海道という地がホエールウォッチングに適しているということ、北海道で発見されたクジラの化石や、アイヌの人たちが残したクジラの伝説、古くからあるクジラ肉を使った伝統料理……。

北海道とクジラの関係は深く結びついているということを心から感じました。一生に一度はクジラを間近で見てみたいものです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

提供元・北海道そらマガジン

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