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- スイスの純金融資産・資金過不足
前回は東欧、南欧諸国の純金融資産と資金過不足についてご紹介しました。
いずれの国も海外からの投資が大きな役割を果たしていて、その関係が近年変化しているという共通点がありそうです。
今回は、西欧諸国についてご紹介していきます。
OECDでデータのある国のうち、国連の西欧に区分される国はオーストリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、スイスです。
比較的経済水準の高い国が多い地域ですが、どのような傾向や共通点があるのでしょうか。
純金融資産(Financial net worth): 各経済主体の金融資産と負債の正味の金額です。 プラスだと金融資産が負債よりも多い状態です。 マイナスだと金融資産より負債の方が多く、他の経済主体の純金融資産が増えることに寄与していることになります。
資金過不足(Net financial transaction): 各年の金融資産の純増額と負債の純増額の差額です。 マイナスであればその主体は資金不足(赤字主体)、プラスであれば資金余剰(黒字主体)となります。
まずは、経済水準の高いスイスから眺めてみましょう。
図1 純金融資産・資金過不足 スイスOECD統計データ より
図1がスイスの純金融資産(左)と資金過不足(右)のデータです。