目次
■車中泊のメリットとデメリットは?
■車中泊旅の計画の立て方

一度機会を逸したら、なかなか質問しにくいのが基礎知識。だが、こと車中泊においてはそれが命取りになることもある。基礎的なことは早めにクリアしておこう。

車中泊専門誌『カーネル』編集長の大橋さんに話を伺った。

【監修プロフィール】
大橋保之さん(「カーネル」編集長)

『カーネル』編集長伝授!「今更聞けない」をなくす、知っておきたい「車中泊の基礎知識」
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

平成27年より同誌の編集長を務め、令和元年にカーネル株式会社を設立。車中泊やクルマ旅の情報を広く紹介している。

■車中泊のメリットとデメリットは?

『カーネル』編集長伝授!「今更聞けない」をなくす、知っておきたい「車中泊の基礎知識」
(画像=アルペンルートの玄関口・扇沢の無料駐車場では車内で仮眠をとって早朝出発する人が多い。,『男の隠れ家デジタル』より 引用)

車中泊のメリットとデメリットについて考えていこう。まずメリットだが、これはなんといっても“自由な旅のプランを立てられる”ことが一番に挙げられる。

例えば普通の旅行だったら、出かける前に宿を手配して、チェックインしたら決められた時間に夕食をいただいて、といった前準備やお約束が発生するが、車中泊にそれらの概念はない。

さらに通常の一泊二日の週末旅行が、車中泊であれば金曜日に仕事を終えてすぐ行動すると二泊三日の旅になるという恩恵も。

一日増えたとしても宿代が増えるわけではないし、移動する距離も時間が増えた分だけ長くなり、本来は行くのを諦めていた場所へ行くチャンスも増えるかもしれない。

こうして考えると、車中泊はメリットだらけのように思えるかもしれないが、実は人によってはデメリットになることも多い。

まず挙げられるデメリットは“慣れるまで眠れない”人が多いこと。普段の生活でも枕が変わると眠れない人は多いかもしれないが、車中泊では枕どころではない。車中泊に慣れるまで、朝までぐっすりの快適な睡眠はできないかも。

同じく、慣れないうちの失敗として多いのが気温対策。装備をしっかりと準備しておこう。

また、初めて訪れる場所だとトイレがあるかどうかも重要な問題になる。

ただ、これらのデメリットに対しては、事前に車中泊する場所をしっかり調べておけば最小限に抑えることができるはずだ。

どちらにしても、メリットもあればデメリットもあることをしっかりと理解して車中泊に臨もう。

●メリットの一例

・自由なプランを立てられる
・1日を有効に使える
・宿泊費を抑えられる
・渋滞を避けることもできる
・ペットと旅ができる

●デメリットの一例

・慣れないと寝つけないこともある
・トイレや設備などの下調べが必要
・季節によって寒さや暑さの対策が必須
・クルマの大きさによって人数が制限される

■車中泊旅の計画の立て方

車中泊のメリットは自由な旅のプランが立てられることと前述したが、自由だからこそプラン次第で旅の良し悪しが決まるのもまた車中泊の特徴だ。

ここで注意したいのが、“自由=成り行きまかせ”ではないということ。

もちろん、何時までにどこそこへ到着してとか、何時までに何をどうしてなどと綿密なプランを立てる必要はないが、それでも時間的なポイントはしっかりと考慮しておきたい。

ここで押さえるべきポイントは次の3つ。

まずは「翌朝、どこにいたいか」、次に「機動力を生かす」、そして「余裕を持つ」。

車中泊ならではの機動力を活用して、夜に出発して遠くへ移動し、翌日最初の目的のために最適な場所で朝を迎えることが重要だ。

そのためにはザックリとでもチェックポイントを決めておくべき。そして何より事故は絶対に避けなくてはならない。無理な移動をしないためにも、余裕を持ったプランを立てるように心がけよう。

●3つのポイント


1,朝から楽しむ
 → 翌日朝にどこにいたいか
2,機動力を生かす
 → 朝出発よりも遠くへ行ける
3,余裕を持つ
 → 時間や体力に注意しよう