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大人になったら本気で遊ぼう!道民の本気かまくら作り
だからなにというわけでもない
大人になったら本気で遊ぼう!道民の本気かまくら作り
雪が少なくなった。くわえて元々雪の少ない地域に住む僕の家の周りでも、年に数回ドカ雪が降る。もちろんテンションは上がらない。
それでも今回なかなかの降り方をしたので、十数年振りにかまくらを作ってみようと思い立った。
作り方は簡単だ。
雪山を作って、穴を掘る。以上。
ブロックを積み重ねて作るイグルーとは違う。あくまでも寒さを楽しんで、雪で思い切り遊ぶのが目的だ。
はじめは雪山づくりから
かまくらを作るには雪山を作らなくてはいけない。
だいたい背丈くらい。ナチュラルにできれば楽なのだが、道南の太平洋側でそれができる地域は少ない。
山を作る過程でだいたい円錐になる。奥行は山ができたなりでいい。作りこんではつまらないのだ。
叩いて固めてもあまり意味はない。雪かきのついでに作った山を2日ほど放置すると雪の重さで締まってくれる。
よっしゃ掘るぞ
山ができたらいよいよ掘る。
だいたいの位置にスコップで記しを付ける。大きさは四つん這いになってやっと通れるくらい。
広いと作業しやすいが、出来上がったとき、風が入って来てあまり暖かくない。
かまくら作りでこの行程が一番しんどい。窮屈な格好で上や横を掘らなくてはいけないからだ。
ご想像通り天井を掘るときは盛大に雪をかぶる。はじめは避けながら掘るが、次第に「うぉ~」とか言いながらやけくそ気味に掘り進める。
そでから雪が入り、顔にかかり最終的に口に入る。そでから入った雪は適時取る。じゃないとすぐに"痛く”なる。
口に入った雪は仕方ないので食べてしまう。汗はかくのだが外に飲み物を置いておくと凍ってしまうので、雪は貴重な水分だ。
雪国の子どもはみんな一度は雪を食べて「汚い!」と怒られたことがある。大人になると誰の目を気にすることなくそれができるのだ。
ん?もちろんかみさんには黙ってますが?
だんだん形になってきた
雪を食べながら掘り進むと、だんだん身体を入れるスペースが出来てくる。
ここからが本番だ。
小さなスコップに持ち替えて、穴の壁を削っては雪をかき出す、削ってはかき出すを繰り返す。
するとだんだんと横幅が広がり、天井が高くなり、しゃがめるようになる。
しゃがめるようになると一応は完成なのだが、ここからが大人のこだわりだ。
壁をギリギリまで広げる。この攻防が面白い。
いつも「うわ!」という声と共に天井に穴が開いて終了となる。
穴は「ん?煙突さ」とそれっぽい装飾をしたりする。あくまで遊びなのでクヨクヨしてはいけない。
できた!
息子や妻の「すごい広いね」が聞きたくて、ギリギリまで内部を広げる。
すでに外からは想像もできないほど中は広い。
なので、外から見てあとどれだけ広げられるか想像するのは難しい。
まさにチキンレースだ。男気見しちゃる!
謎の気合と共に雪を掘り進めるとうっすら外の光が見えた。穴は開いていない。
終了。
「ふ、今回は俺の勝ちのようだな」
制作者の特権、一番初めにかまくらの中で外を眺め、勝利の煙草に火を点ける。
だからなにというわけでもない
疲れた~
前回かまくらを作ったのは息子が2歳くらいだと思う。いまから20年近く前だ。
つまり僕もそれだけ歳をとったということ。すでに背中が痛い。
当時はみんなで作った記憶がある。
しかし、月日の流れは恐ろしい。妻は「買い物行ってくるね」と素通りするし、息子に写真を添えてLINEしても返事がない。
恐らく「ひざが濡れる」とか言って中にも入ってくれないだろう。
もちろんかまくらの中でお餅を食べることもない。
だがそれでいい。
もしかしたら喜んでくれるかも?くらいの気持ちの方が変にガッカリしないで済む。
もしかしたら数年後、孫ができて「じいちゃんかまくらつくって」と言われるかもしれない。その時のために感覚を忘れないでおこう。
かまくらを作ったからと言って、どうという訳でもない。
そこから見える景色と、積み重ねた時間を想いながら吸う煙草が旨いだけだ。
文・おとうさん/提供元・暮らし~の
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