SEMは、検索エンジンから自社のWebサイトやLPへユーザーを流入させて収益につなげるためのマーケティング手法です。

しかし、SEOと似た名前のためSEMを誤認している人や、違いをよく理解できていない人もいるのではないでしょうか。

本記事では、SEMについての基本的な概念とともに、リスティング広告・ディスプレイ広告・SEOとの違いを解説していきます。

あわせてSEMの重要性や考え方、実施のための予算についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次
SEM(サーチエンジンマーケティング)とは?
SEMとその他の違い

SEM(サーチエンジンマーケティング)とは?

SEM(サーチエンジンマーケティング、または検索エンジンマーケティング)とは、Googleなどの検索結果に連動した広告表示や検索結果の上位ページに表示する取り組みのことです。

英語のSearch Engine Marketingの頭文字から、SEMと略されています。

SEMの目的は、検索エンジンを活用して、ユーザーを自社のWebサイトやLP(ランディングページ)へ呼び込み、商品の成約につなげていくことです。

たとえば、Googleなどの検索エンジンの利用者は、自身の課題解決を目的に検索キーワードを入力しているでしょう。

この行動をマーケティングの視点で見た場合は、利用者の行動は、特定の目的を持った動きとなるため、行動に合わせてアプローチしていけば、商品やサービスのコンバージョン(成約)が狙いやすいユーザーと捉えられます。

具体的には「”プロテイン 違い”」というキーワードで検索している場合であれば、そのユーザーは筋トレを始めたばかりの人である可能性が高いため、効果の説明と初めての購入におすすめの商品を紹介するLPへ誘導できれば、購入の可能性が高まります。

このように、検索エンジンを活用してマーケティングを行う施策がSEMです。SEMの手法としては、リスティング広告、ディスプレイ広告、SEOの3種類があるため、手法を各々解説していきます。

SEMとその他の違い

SEMと3つの手法について、違いとその内容を説明します。

● リスティング広告との違い
● ディスプレイ広告との違い
● SEOとの違い

それぞれ解説します。


リスティング広告との違い

リスティング広告とSEMの違いは、その関係性にあります。リスティング広告は、SEMという施策の中に含まれる手法のひとつです。

リスティング広告とは、検索結果の上部や下部に表示される「広告」表記つきのテキストベース広告のことです。

ユーザーが検索したキーワードの内容に連動して広告表示が行えるため、ニーズに一致した見込み客に向けて、商品やサービスをアプローチできるため、コンバージョン率が高くなるという特徴があります。

対するSEMは、検索エンジンを利用したユーザーの検索行動を通して、自社のWebサイトやLPページへの流入数を増やす活動全体を指した言葉です。

そのため、SEMの中にはリスティング広告、ディスプレイ広告、SEOのすべてが含まれています。つまり、リスティング広告は、SEMという大きなくくりの中に含まれた要素のひとつと覚えておきましょう。


ディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告とSEMの違いも、上述したとおりディスプレイ広告がSEMの施策に含まれた手法のひとつであるという違いになります。

ディスプレイ広告とは、主にGoogleと提携しているWebサイトや個人ブログ、モバイルアプリケーションなどの広告枠に掲載される画像広告のことです。

広い範囲での認知拡大や、商品やサービスに関連している場所に広告掲載をして見込み客にアプローチするといった使い方ができます。

ディスプレイ広告も、SEMという大きなくくりの中に含まれた要素のひとつであると覚えましょう。


SEOとの違い

SEOとSEMは、名称が似ているためリスティング広告やディスプレイ広告以上に、混同されることが多いのですが、SEOもSEMの施策に含まれる手法のひとつとなります。

SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)のことで、頭文字からSEOと略された言葉です。

SEOのアプローチは、直接の広告掲載ではなく検索結果の上位ページに自社のWebサイトを表示させて、継続的なユーザーの流入を狙っていく対策です。

SEOが検索結果の上位表示を狙う目的に特化した対策であるのに対して、SEMはユーザーの検索行動全体へアプローチする施策という位置づけになります。

アルファベット3文字の似た略称のため、混同しやすい用語ですが、SEO(検索エンジン最適化)は、SEM(サーチエンジンマーケティング)に含まれる要素のひとつであると覚えておきましょう。