ニジマスの保存方法
すぐに食べずに保存する場合は腐敗の原因となるため、内臓を取って血合いを洗い、エラを取る工程まで行いましょう。水気をしっかり取ってから、ドリップを吸収するキッチンペーパーに包み、空気に触れないようラップでもしっかり包んでからジップロックなどに入れ保存します。冷蔵庫内ではなるべく低温のチルド室やパーシャル室で保存するといいでしょう。
冷凍保存する場合
冷凍保存する場合も水分を取ることと、なるべく空気に触れないようにすることが重要です。上記同様の処理でもいいですが、食品用脱水シートに包んだ上で空気に触れないように保存すると、冷凍・解凍時の身のダメージを抑えられるためオススメです。
ニジマスのレシピ
続いてニジマスのオススメの食べ方と調理方法を紹介していきます。
塩焼き
塩を振って焼くだけの簡単な料理ですが、ポイントは塩の使い方。焼く前に塩を振って(お腹の中にも振る)馴染ませ水分を出しましょう。このときにお酒も振るとより臭いが取れて、焼き上がりもふっくら仕上がりやすいです。20~30分ほど置いたら、出た水分を拭き取ってからフライパンやコンロなどで焼き色が付くまで焼きます。
炭火焼き
キャンプ場に併設された釣り堀や、管理釣り場のBBQ場などで、炭火焼きにする機会も多いニジマス。身の水分を遠火の強火でじっくり飛ばせる炭火焼きは、一般家庭の調理器具で塩焼きにするよりも美味しく仕上がりやすいです。串打ちする場合、口から尾に向けて、中骨に絡めるように串を刺します。
塩は前述の塩焼き同様に、塩をしてから少し置いたほうがベストです。焼く前に化粧塩として全体に少量、尾やヒレには多めに塩を振ると綺麗に焼けます。まずは串を立てる形で、腹側が下になるように遠火で焼き、5分くらいしたら今度は背側を下になるようひっくり返しましょう。さらに5分くらいしたら、網に乗せて皮の両面に焦げ目をつけて完成です。
一夜干し
一夜干しは水分とともに臭みが抜けるので、ニジマスに向いた調理と言えるでしょう。10%ぐらいの塩水+酒少々の漬け液に1時間程漬け込みます。水気をしっかり拭いたら、干物ネットで外干しするか、脱水シートに包んで冷蔵庫に入れ一晩程度乾燥させ、焼いて食べます。もっと干し時間をかけてしっかりと水分を抜いた干物にしても美味しいです。ただ、乾燥させるほど塩分も凝縮し塩辛くなるので、塩加減は注意しましょう。
ムニエル
ニジマスのムニエルも定番料理です。牛乳に10~20分程度漬けて臭みを取り、塩とコショウで下味をつけたら、薄力粉を全体にまぶします。あとはフライパンにサラダ油、無塩バターを入れて両面に焼き色が付くまで焼いたら完成です。
刺身
脂が乗った大型の個体ほど刺身は美味しく、キッチンペーパーに包み2~3日ほど(毎日ペーパーは替える)水分を取りながら熟成させるのもオススメ。作り方は三枚おろしにして、皮引き、小骨取りの工程まで行ったニジマスを薄く切れば完成です。また、カルパッチョなどにしても美味しいです。
ルイベ漬け
ルイベとは鮭やマスの刺身を凍ったまま食べる郷土料理。このルイベを調味料で漬けたものが「ルイベ漬け」で、北海道土産としても有名です。調理方法は一口大に切ったニジマスの半身の刺身を、白出汁小さじ2と塩麹小さじ2のタレに一晩ほど漬けます。
食べる時は醤油漬けのいくらも添えると味わいが増します。本来のルイベのようにわざわざ冷凍する必要はありませんが、冷凍すれば保存も利き、そのまま熱々のご飯に載せて半解凍状態で食べるのも美味しいです。
ホイル焼き
ホイル焼きは切った食材を入れるだけなので簡単にできるレシピです。アスパラや玉ねぎ、しめじなど好きな野菜とニジマス、バターをアルミホイルに包みます。フライパンに少し水を張って、包みを並べたら蓋をして中火で加熱。中の水が沸騰してから10分ほど経ったら出来上がりです。お好みでレモン汁や醤油、ポン酢を掛けて食べましょう。
天ぷら
3枚に下ろして皮を引いたニジマスを一口大に切り、粗びきの黒コショウを振りかけ5分ほど置きます。市販の水溶きタイプの天ぷら粉にくぐらせ、180度の油で揚げたら完成。一口大なのでおつまみにも向く一品です。
ちゃんちゃん焼き
鮭と同じくちゃんちゃん焼きにしても美味しい魚です。作り方は、まずニジマスを3枚に下ろして皮を引き、玉ねぎやにんじん、キャベツ、まいたけなどの野菜もカットしておきます。また、味噌・みりん・砂糖各大さじ2の混ぜタレを作りましょう。
フライパンでバターを溶かし、ニジマスを両面焼き色がつくまで焼いたら一度皿に移し、野菜を投入。野菜を軽く炒めたら、ニジマスの身を野菜の上に乗せます。コーンと味噌だれを回し入れたら、蓋をして加熱。野菜に火が通ったら、かき混ぜて出来上がりです。
骨せんべい
小型のマスの場合は三枚おろしで出た中骨を骨せんべいにするのもおすすめです。作り方はまず中骨に軽く塩をして10分ほど置いたら、出てきた水分を拭き取ります。170~180℃ぐらいの油で5分ほど焼き色を見つつじっくりと揚げれば完成。サクサクとした食感が楽しいおつまみにもなる一品で、生ゴミも減るのが嬉しいですね。
マスとば
マスとばとは、サケをカチカチに乾燥させた干物の「サケとば」を同じサケ科のニジマスで作ったもの。本来のサケとばは、調味液に浸けたあと、じっくり天日干しするものを指しますが簡単にオーブンでも作成できます。まず、半身にしたニジマス(小骨は抜かなくてもOK)を5cmぐらいにカットし調味料に漬けます。
調味料は塩味なら適量の塩を振りかけ20分ほど馴染ませ、醤油味なら醤油、酒、みりん1・1・1のタレに30分程度漬けます。水気をキッチンペーパーでとってから、オーブンにクッキングシートを敷いて並べ、130度設定の、余熱なしで45分加熱。45分経ったらひっくり返して、もう45分加熱し、水分が完全に抜ければ完成です。