「大山鳴動して鼠一匹」の由来

「大山鳴動して鼠一匹」とはどんな意味?その由来は中国や昔の日本ではなく・・?
(画像=『FUNDO』より引用)

ここからは、「大山鳴動して鼠一匹」がどのようにして生まれた言葉なのかを見ていきましょう。

古代ローマを始まりとする説

「大山鳴動して鼠一匹」は、古代ローマで用いられていた「Parturient montes, nascetur ridiculus mus.(産気づいたと思われた山々から、鼠が一匹生まれる)」といった言い回しから来ているとされます。
これは、当時の詩人ホラティウスの「詩論」の一節から来たとも、その書がまとめられた時にはすでに用いられていたともいわれています。
似た表現は、古代ローマの歴史家「プルタルコス」がまとめた英雄伝という書などにも見られることから、当時すでに通用していたことわざだともされています。

イソップ寓話からきたとする説も

「大山鳴動して鼠一匹」は、日本には安土桃山時代に伝わったイソップ寓話のひとつ「山のお産」から生まれたとされることもあります。
とはいえ、この「山のお産」自体が古代ローマで用いられていたことわざから生まれた物語だといわれています。

その物語は以下のようなもの。

ある時、山が大きく揺れ、うなり声のような大きな音があたりに響き渡ることがありました。
人々は、一体何が起こるのだろうか、もしかしたら山が噴火したり地震が起きる前触れなのでは!と心配し不安を抱いていました。
多くの人が固唾をのんで見守る中、ついにその時がやってきました。
なんと、山からはネズミが一匹生まれでてきただけだったのです。