Amazonでモノを購入する場合
たとえば、業務で使用するものをAmazonで購入する場合、インボイスをもらえるかどうかの判断はどう行えばいいのでしょうか?
Amazonでは出品者がAmazonである場合と、Amazonではない場合とがあります。出品者がAmazonの場合はインボイスを受け取ることができると思われます。では、Amazonではない出品者からインボイスを受け取ることはできるのでしょうか?
Amazonの出品者同士の掲示板であるセラーフォーラムには、公式からのお知らせとして次のような記載があります。
Q2. Amazonでの販売を続けるために必ず番号は必ず取得しなければならないのでしょうか?(筆者注:原文ママ)
A2. 現在はAmazonでの販売をするにあたり登録は必須ではありません。ただ、本制度の開始後、法人・個人事業主のお客様を対象とするAmazonビジネスでは、お客様が適格請求書を受け取れる商品かどうかを、商品ページ上で識別できるような仕組みとなることが予定されています。出品者様の売上に影響を与える可能性がございますので、番号を取得いただくことをおすすめいたします。
(引用:【重要】「適格請求書発行事業者登録番号」の取得とご報告についてのお願い Amazonセラーフォーラム)
これを見ると、インボイス制度が始まる頃には、Amazonのページ上で出品者がインボイス発行事業者かどうか分かるようになる予定とのことです。Amazonでの物品購入時は、インボイスがもらえる出品者かどうか確認してから購入することになります。
このときの注意点として、購入名義が従業員である場合です。インボイスには、受領者の氏名または名称の記載が必要です(図の6番)。

図(筆者作成)
購入名義が従業員の場合、会社名の記載がないということになり、インボイスの記載事項を満たしません。
この場合、立替金精算書を作成し、従業員宛のインボイスと共に会社が保存する必要があります。この立替金精算書は、何か特別な様式が定められているわけではありませんので、現在会社で使用しているものを継続使用できると思われます。
クラウドソーシングで業務を発注する場合クラウドソーシングとは、インターネット上で企業や個人事業主などが不特定多数の人に業務を依頼できる仕組みです。手軽に業務を依頼できるため、企業でも利用が広がっています。
インボイス制度が始まった後にクラウドソーシングで仕事を依頼する場合、ワーカーがインボイス発行事業者かどうかをチェックする必要が出てきます。
たとえばクラウドソーシング大手の「Croud Works」では、ワーカーがインボイス発行事業者かどうかについて、プロフィール画面等で確認可能になる予定だそうです。
上記以外にもネット上でモノ・サービスを購入できるサイトはたくさんあります。いずれのサイトを利用する場合も、会社の経費としてモノ・サービスを購入するのであれば、出品者がインボイスの発行を明示しているかどうか確認してから利用しましょう。