インバウンド営業の手法の種類
インバウンド営業は、広告や飛び込み営業といった企業からユーザー側に働きかける営業ではありません。コンテンツの発信を行うことで、ユーザーから資料請求やメルマガ登録をしてもらう営業スタイルです。
インバウンド営業の具体的な手法を以下で6つ紹介します。
メルマガ(メールマガジン)
インバウンド営業におけるメルマガ(メールマガジン)は、市場調査のデータや最新ノウハウなど、ターゲットとなるユーザーの役に立つ情報を、継続的にメールにまとめて配信する手法です。メルマガでターゲットの興味を引いて、問い合わせ数を増やすのが目的です。
メルマガを営業手法として使用するメリットは以下の通りになります。
● メールアドレスさえあれば直接情報を発信できる
● 配信する時間やタイミングを自由に設定できる
● ザイオンス効果で、ターゲットユーザーと信頼関係が築きやすくなる
ザイオンス効果とは、接触回数が増えるほど好印象を持ちやすくなるという心理現象です。
企業から定期的に送られてくるメールを読んでいくうちに、企業に対してユーザーは好印象を持ちやすくなるのだそうです。
SNS
インターネット環境が普及したことで、ユーザーは商品を購入する前にWebで情報収集をするようになりました。
SNSを使って自社商品やサービスに関する情報を発信することで、自社の認知度をあげるのが、インバウンド営業の1つの手法になります。
TwitterやFacebook、Instagramなど、それぞれのSNSには特徴があり、情報の拡散スピードや適した発信内容は異なります。発信したい内容に合わせてSNSを選ぶと良いでしょう。
SNSでの情報発信は、他の営業手法よりも情報拡散力がとても高いとされています。発信内容が広まれば、一気に自社の認知度をあげることができるというメリットがあるのです。その一方で、正しくない情報やネガティブな情報も拡散されやすい危険性もあります。
発信内容と発信方法に注意してSNSを取り扱いましょう。
インターネット広告
インターネット広告は、Webサイトや検索エンジンを使用した広告です。新聞や雑誌上に掲載される広告とは異なり、インターネット上のWebサイトやSNSの投稿の間などに掲載される広告になります。
インターネット広告のメリットは以下の通りです。
● 低予算で行える
● 狙った層へのアプローチが可能
● 広告効果を検証できる
インターネット広告は、年齢や性別などの基本的なデータだけではなく、ユーザーの興味や検索履歴などのデータも用いてターゲティング(ターゲットの絞り込み)を行うことができます。自社のサービスや商品の情報を届けたい層に届けることが可能になるのです。
YouTube
動画視聴サイトYouTubeを利用した情報発信もインバウンド営業の手法の1つです。ユーザーがYouTube視聴中に企業が発信する動画を見つけ、企業に興味を持ってもらうのが目的になります。
YouTubeを利用する場合、動画のコンテンツを作成する必要があるため、実施するのはハードルが高いと思われるかもしれません。しかし、自社内で動画を作成すれば広告費用をかけることなくインバウンド営業を行うことができます。
YouTubeによるSEOを意識したり、タイトルやサムネイルにこだわったり、戦略的に運用すれば、ある程度の影響力を持つことが十分に可能です。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、商品やサービスなどについての役に立つ情報がまとめられた文書のことです。有益な情報をホワイトペーパーの形でユーザーに提供することで、見込み顧客を獲得するのが目的です。
ホワイトペーパーは、eBookやPDFの形でホームページに設置されていることがほとんどです。ユーザーはメールアドレスなどの個人情報を登録することで、ホワイトペーパーをダウンロードでき、内容をみることができるようになります。
企業にとっては、ホワイトペーパーの提供を通して、自社の情報にすでに興味を持っている見込み顧客の個人情報を獲得することができます。そのため、商品購入やサービスの契約に向けたアプローチを行いやすくなるのがメリットといえるでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が自社で保有するメディアのことで、ホームページや自社ブログなどが例に挙げられます。
公式サイトとオウンドメディアは似ているように思われがちですが、目的が異なります。 公式サイトの場合、企業の情報公開や求職情報を掲載するのが主な目的です。一方のオウンドメディアはマーケティングを目的とし、自社商品やサービスに関しての問い合わせフォームや、商品情報、資料請求先などを掲載します。
オウンドメディアに掲載されている情報は、ユーザーが商品購入やサービス導入をする際の比較検討の材料となります。資料や記事の情報の正誤だけではなく、商品の説明の言い回しが資料や記事によって異なっていないかに気をつけなければなりません。言い回しが異なっていると誤解を生みやすく、情報整理という顧客の負担が生じて、購買や導入への意欲にも悪影響をおよぼすからです。
まとめ
本記事ではインバウンドについて具体例を用いながら解説しました。インバウンドとは、外から中へという意味があり、観光業では、日本を訪れる外国人を指す言葉になります。
また、インバウンドという言葉はビジネス用語としても使われています。インバウンド営業と言った場合は、コンテンツの発信を行うことで、ユーザーから資料請求やメルマガ登録などをしてもらう営業スタイルになります。 インターネットが普及し、ユーザーが事前に商品やサービスについての情報をWebで調べるようになった昨今では、インバウンド営業は非常に有効な営業手段となりました。
本記事で紹介したインバウンド営業の手法を参考に、自社に合う営業方法を選んでください。
提供元・MarkeTRUNK
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