インバウンドが含まれる言葉の一例
インバウンドとは、外から中へという意味ですが、業界によって言葉の使われ方が異なります。そこで、インバウンドが含まれる言葉の一例を以下で説明します。
インバウンド観光
インバウンド観光とは、外国人が日本へ訪れる旅行のことで、訪日外国人旅行とも言います。 日本特有の文化や歴史に興味をもって訪日してくれる外国人が多いため、インバウンド観光には経済面で多くのメリットをもたらします。
インバウンド観光による経済効果が期待できる業種は以下の通りです。
● 飲食
● 宿泊
● レジャー
● 小売業
● 外国人向けのサービス業
新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、外国人の日本への渡航が禁止されていたため、ここ数年のインバウンド観光による経済効果は落ち込んでいましたが、昨今では渡航規制の緩和などもあり、復活の兆しが見え始めています。
インバウンド消費
インバウンド消費とは、訪日外国人の国内での消費のことです。宿泊や買い物、飲食などの消費がインバウンド消費に当てはまります。中国人観光客の家電や日用品の爆買いもインバウンド消費の一例です。
昨今は訪日外国人の中でも中華圏の人々のインバウンド消費が上昇傾向にあります。中国、韓国、台湾の経済成長や、円安の影響、短期滞在査証(ビザ)を発給する要件の緩和などがインバウンド消費の上昇傾向の一因となっていると考えられます。
インバウンド需要
インバウンド需要とは、日本に訪れた外国人の日本国内サービスへの需要のことで、「インバウンド市場」や、「訪日外国人旅行市場」などの別名もあります。
爆買いもインバウンド需要の一種です。インバウンド需要は、買い物だけでなく、スキーやテーマパークなどの利用や体験も含まれます。近年の旅行業界では、爆買いなどのインバウンド需要はひと段落し、買い物中心から体験・経験を重視した需要に移りつつあるという見方をしています。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で一時期インバウンド需要は落ち込みましたが、渡航制限の緩和とともに盛り返し始めています。
インバウンド対策
インバウンド対策とは、日本に訪れる外国人にサービスを利用してもらうための施策や取り組みのことです。日本語や日本文化がわからない人でも、サービスが利用しやすいように工夫して機会損失を防ぎます。
日本に訪れる外国人に快適に旅行してもらうためのインバウンド対策の具体例は、以下の通りです。
● 複数のSNSを利用して認知を広げる
● 看板や案内を複数言語で表記する
● 多言語を話せるスタッフを用意する
● 海外で主流のキャッシュレスの仕組みを導入する
外国人対応といっても、国によって言語や宗教、食べられない食品や嗜好などが異なるため、すべてに対応するのは難しいでしょう。しかし、インバウンド対策がしっかりと取れれば、訪日外国人が増えるため、地方活性化や経済的恩恵などのメリットが得られます。
インバウンド営業とは
インバウンド営業とは、問い合わせや資料請求などの、ユーザー側からの行動をきっかけに営業活動をすることです。テレアポや広告などの、企業からユーザーに働きかけるアウトバウンド営業とは異なります。
インバウンド営業は時代の変化に合った営業方法の1つです。なぜならば、購買前にSNSで商品の情報収集をするユーザーが増えているからです。ユーザー自身がすでに商品やサービスの情報を持っている(知っている)ことが多いため、アウトバウンド営業から情報を得ることが少なくなっているのも理由の1つです。
インバウンド営業では、下記のような手法で取得したユーザーの情報を活用して、営業活動を進めます。
● オウンドメディアなどによる商品・サービス・企業情報の発信
● TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSによる情報発信
● メールマガジンの発行
● セミナー・ウェビナーなどのイベントの開催
このように、インバウンド営業を行うには、情報発信となるコンテンツ制作を継続的に行ったり、顧客の行動を記録して対応したりする仕組みづくりが必要です。