3. 接種後死亡の発生率は均一には推移していないという事実
超過死亡数と接種率を比較する時は、65歳以上の接種率で比較するべきと既に指摘されています。ただし、それでもまだ不十分なのです。
なぜならば、65歳以上の人の接種後死亡の発生率は均一には推移していないからです。この事実は以前の論考で指摘しました。65歳以上の人が接種をうけている時期において発生率は均一に推移しているという前提では、正確な分析とはなりません。
4. 超過死亡に与えた影響の大きさは、アルファ株・デルタ株とオミクロン株とでは、異なる可能性が高いアルファ株・デルタ株では間質性肺炎による直接死が多く、 オミクロン株では持病の悪化による間接死が多いという特徴がありました。インフルエンザの場合、年間の直接死は2000~3000人、関連死が約10000人です。したがって、インフルエンザの間接死は直接死の2.3~4.0倍となります。
間接死の多いオミクロン株の場合、インフルエンザのように間接死が直接死の2.3~4.0倍存在していたとしても不思議ではありません。つまり、間接死が多い感染症の方が超過死亡に与える影響が大きい可能性があります。そして、間接死の一部が何らかの理由でコロナ死として報告されなかった可能性があるわけです。
5. 超過死亡の原因と考えられるのはコロナ間接死、医療逼迫死、接種後死亡様々なパターンが考えられます。
感染から死亡までの日数が長かったため報告されなかった(厚労省の指示を結果的に医師が無視) 感染後であるが、老衰と判断して報告しなかった(厚労省の指示を結果的に医師が無視) コロナとしては軽症であったため病院を受診せず、その後持病が悪化して死亡 コロナと無関係に持病が悪化したが、医療逼迫のため入院を断念して、自宅などで死亡