- いい人すぎる相手に注意
あまりにもいい人すぎる人には気をつけた方がいい。脳科学者の中野信子さんは「サイコパスの特徴として、あまりにも魅力的でいい人すぎる相手」と言われている。この話はすごくよく理解できるのだ。筆者にも経験がある。
特定を防ぐために詳しくは書けないのだが、筆者はまだビジネスのことをよく分かっていない駆け出しの時期に、人からの誘いであるビジネスセミナーに参加した。その主催者はとても雄弁に大きな夢を語り、「ここにいるみんなで経済的事由を手に入れよう」といい、食事会の際にマンツーマンで話をしたがものすごくいい人だった。
常に笑顔で余裕の態度、超然たる雰囲気は常人離れしていると感じた。だが、どこか普通ではない。あまりにも完璧すぎ、あまりにもいい人すぎるのだ。「この人はなぜ、まったく自分の得にならないようなことを不特定多数に提供するのだろう?」という違和感があった。
色々と経験を積んだ今ならすぐわかるが、当時は第6感のような感覚的に「この人は…なんか”怖い”」と感じて彼の提供する商品サービスの購入を控えた。時は流れて数年後、ひょんなことから彼の名前を調べてみると詐欺で集団訴訟を起こされていた。「やはり」と思った。
「どんな人でも自分の得にならないことは、絶対にやらない」くらいに穿った見方をする方がいい。筆者もビジネスは自分のためにやっている。結果として顧客や取引先、社会の役に立っているという話に過ぎずすべては自分のためだ。話を戻すが「この人はなんでこんなことまでするのか?」を感じさせる、「異常すぎるほどいい人」には気を付けたほうがいい。相手はあなたから何かを取ろうとしている可能性がある。
3.流されない詐欺師はコミュニケーションの達人である。相手の不安、安心感を心理学的観点からも熟知しており、組織的にビジネス的に詐欺を働くことが多い。過去に詐欺組織の監視カメラが公開されて話題を呼んだが、彼らの内部犯行やコミュニケーションを聞いて思ったのは「まるでできるビジネスマンが働く大企業みたい」という印象である。極めて組織的だ。
そんなコミュニケーションの達人に迫られれば、自分の頭で考える力がない者はどうしても流されそうになるだろう。相手はプロだ。しかし、自分をコントロールしようとする相手に流されてはいけない。おかしな点があればすぐに調べれば事前に被害を回避できる。何かしらオファーをもらっても、煽られても、その場では即決せず持ち帰って後日回答するという冷静さは持っておくべきだろう。
ビジネス
2023/02/03
詐欺被害に合わないための「思考法」
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