消費者の行動変容をデータで捉え、経営戦略に活かす
今、消費者側の行動が猛烈なスピードで変化しています。中小事業者はその変化をキャッチアップし、自らも変化し続けることが求められ、ハードな局面を迎えています。
一方で、10年前に比べて、カジュアルに新規事業を始めたり、テストしたりできるようになりました。その「カジュアルさ」の中心にあるのが、デジタルだと考えます。デジタルの力によって、今まで1しかできなかったことが、いきなり10までできる。これを使わない手はないと思います。
しかし、デジタルツールを駆使し、経営戦略に活かせるデータ分析ができる、いわゆる「デジタル人材」と呼ばれる人はまだまだ少ないのが現状です。ましてや、少人数で運営する中小事業者であれば、そういった人材を雇用することすら難しいでしょう。
だからこそ、デジタル活用のチャンスを逃さないために私たちは、提供する複数のサービスを通して、中小事業者が経営戦略で必要なデータにさくっとアクセスでき、それを元に戦略を練ることができる、「新しい事業機会につながる」ような仕組みを、構築しています。
例えば、管理画面上で「オンラインとオフラインで、どういうお客さまが買っているのか」を可視化し、それを見やすい形でプレゼンテーションする。
そうすることで、事業者は目の前にいる顧客に対して「いつもネットショップで買ってくれてありがとうございます。今日は実店舗にもきてくれたんですね」というような会話ができたり、データを元にイメージを膨らませ、新しいビジネスアイデアも湧いてきたり…そんな状態を生み出せるのが私たちのサービスの強みです。
中小事業者やスタートアップの強みは、機動力だと考えます。スピーディに独自のサービスを磨き、ファンに届けて、喜んでもらう。その強みを活かせれば、たとえ大規模店舗が近くにあっても、独自の価値を提供し、お客様に喜んでいただくことができるはずです。
中小事業者が自らのコアな価値にこだわり続けられる、そんなデジタルツールを提供し、「経営支援」につながるシステムになること。これを私たちは今後強化し、目指していきます。
<著者プロフィール>
倉岡寛
STORES 株式会社
Chief of Staff / VP of Strategic Initiatives2007年Googleに入社し国内の検索プロダクトマネージャーを担当したのち、2011年グリー株式会社に入社。米国支社の立ち上げや、プラットフォーム事業責任者などを歴任。2013年クービック株式会社を創業し、代表取締役社長に就任。2020年クービック株式会社のグループ化に伴い、VP of Productに就任。