現在、このコロナワクチン後遺症の実態を研究し、その治療に乗り出している数少ない病院の一つがマールブルクの大学病院だが、すでに治療を受けたい人が6000人も順番を待っているという。

この動きに対し、これまでワクチン接種を進めてきたラウターバッハ保健相は、ワクチン接種を推奨する方針は変えないまま、しかし、同日、これらの研究に政府が1億ユーロの補助金を出すということを表明した。どこかの国の大臣のように、「自分は運び屋だから」などと逃げを打つことはない。

エネルギー政策では、「ドイツの真似をするな」と言い続けている私だが、マスクに関しては、健全な社会に戻そうと舵を切り換えたドイツのやり方の方に賛同する。また、ワクチンの副作用についても総括を求めようとしていることは、極めて真っ当だと思う。

それに比べて日本では、間違いを認めると自分に責任がかかってくるからか、目を瞑ったままこれまでの政策が継続されていく。メディアも、一緒にコロナ禍を煽ってきた前科があるせいだろう、見直しや修正には今のところ乗り気ではなさそうだ。だからこそ、本来なら国民が目を覚さなければならないはずなのに、それも滞っている。いったい皆、誰に遠慮しているのだろう。

左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか