目次
外池酒造店の日本酒の特徴
外池酒造の日本酒試飲してみた!

外池酒造店の日本酒の特徴

外池酒造店の日本酒をひとことで言い表すと「きれいなお酒」と感じました。

その他に実際に飲んでみた印象を書きだしてみると以下の通りです。

  • 柔らかい飲み口(日光連山の伏流水のおかげ)
  • 雑味がなく後味のキレがいい、清らかなお酒
  • 米の旨みをしっかり感じられる
  • 適度な酸味がある

全体的に主張しすぎず、料理のじゃまをしない、軽やかでさっぱりした印象のお酒です。

外池社長は仰います。

「うちは年間800石の小さな酒蔵です。酒造りのほとんどが昔ながらの手作りです。手間はかかりますが、しかし少量で作る良さもあるんですよ。日本酒は生き物です。同じように造っても品質は均等にはならない。大きなタンクで大量に造ると均一でない酒が混じりあって雑味が出ることもあります。うちは小さいタンクでひとつづつ手間をかけて作っているので雑味の少ない酒造りができるんです。」

外池酒造店の酒造りの姿勢

外池社長の言葉は続きます。

「うちはチームで酒を造っています。職人ひとりひとりがプライドを持って真摯に酒を造っている。例えば「タンクを洗っておけ」と言われて、どういう洗い方をするか。うちには言われたことだけをやる職人はいません。」

実際に酒蔵を見学させていただきましたが、職人さんたちはみな礼儀正しく、かといって厳しく管理されているような感じでもなく、酒蔵の雰囲気がとても良いと感じました。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=<酒蔵見学コース>、『たびこふれ』より引用)
<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=<昔の外池酒造店の写真>、『たびこふれ』より引用)
<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

酒造りの流れがイラスト1枚で表現されており、スムーズに理解できました。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

日本酒が大好きで外池酒造店に入社したという宮田店長が丁寧に酒蔵内を説明してくださいました。酒蔵見学は無料ですが、訪れる際には必ず事前に連絡を入れてください。

外池酒造の日本酒試飲してみた!

では、いよいよ外池酒造店のお酒を試飲してみました。会場は築200年以上の日本家屋です。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらの母屋で試飲させていただきました。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)
<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

今回試飲したのは、「大吟醸 山田錦」「純米吟醸 無濾過生原酒 雪さんらん」「山廃純米」の3種です。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

外池社長の解説付きでおすすめのお酒をいただきます。

大吟醸「山田錦」

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

この3本の中で一番上等なお酒です。 3,575円(720ml)。風貌からもわかりますね。金色に輝いています。

さすが大吟醸!というお酒です。メロンのような上品で華やかな香り、濃醇で深みある味わい。吟醸酒なので甘めですが、かといって甘すぎず、キレがよくてすっきりした後味です。

他の蔵で大吟醸というと香りが強すぎるお酒もありますが、このお酒はとてもバランスが良い、まさに清らかなお酒です。ワイングラスで飲むのがおすすめ。

外池 社長と初めてお会いした時、薦められたのが、この大吟醸にいちごを合わせる飲み方です。

これはお世辞でなく本当にベストマッチングでした。互いが引き立てあって得も言われぬマリアージュを生み出しています。私は正直香りが強めの大吟醸は得意ではなく、またフルーツと組み合わせると聞いて、ちょっとデザートっぽい甘い味を思い浮かべたのですが、バランスの良い大吟醸とジューシーで適度に酸味のあるいちごってこんなに合うんだ~と生まれて初めての味に感動しました。

いちご以外にもマリネなどのさっぱりした酸味ある料理ともぴったりだそうです。日本酒が苦手な人にもぜひ飲んでいただきたい上質のお酒です。

【大吟醸「山田錦」の受賞歴】

  • 2022年 internatonal wine challenge SILVER賞 受賞
  • 関東信越国税局酒類鑑評会 優秀賞 受賞
  • 栃木県清酒鑑評会県知事賞 受賞

純米吟醸 無濾過生原酒 雪さんらん

続いて2本目はこちら。この時期ならではの季節のお酒です。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

無濾過生原酒というと、どっしりと芳醇でアルコール度数も高く、日本酒が苦手な方にはハードルが高いお酒です。

しかしこの「雪さんらん」には無濾過生原酒にありがちな重たさを感じませんでした。

アルコール度も16度と高めなのですが、それを感じさせないフレッシュ&フルーティーなお酒でした。

少し発泡感もあり、まさに初しぼりならではのフレッシュさが際立ちます。さらに微かな苦みが味に奥行きを加え深みが増しています。

グラスにツツーッと張りつきながら流れる、ねっとりしたお酒の膜から生原酒らしい濃醇さが伝わります。このお酒もとっても気に入りました。

しかもお値段も1,760円(720ml))と純米吟醸 無濾過生原酒とは思えないリーズナブルさです。

山廃純米 

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

さて、最後は「山廃純米」です。

山廃造りとは、昔ながらの製法で造られたお酒です。作るのに手間と時間がかかり、一定の品質を保つのが難しいお酒。酒蔵の信念と姿勢が問われるお酒と言えるでしょう。

山廃造りの日本酒の特徴は、

  • 複雑で奥深い味わい、
  • 酸味がある辛口でキレがよい

吟醸酒に比べ、香りは少なめですが、しっかりコクがあり、燗をつけても負けない、晩酌にぴったりの飲み飽きない食中酒です。

日本酒好きが好むお酒と言えるでしょう。1,450円(720ml)

【山廃純米の受賞歴】

  • 全日本酒歓評会金賞 受賞(2019年)
  • LONDON SAKE CHALLENGE SILVER賞 受賞

これら上質の日本酒に合わせるおつまみはいちご以外にこれらの逸品をご用意いただきました。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=<ごぼう、きゃらぶき、豆腐の燻製>、『たびこふれ』より引用)
<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=<湯葉の佃煮、ピクルス>、『たびこふれ』より引用)

外池酒造店の売店、試飲コーナー

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

外池酒造の売店に入ってすぐのところに、季節酒の純米吟醸 雪さんらん(試飲したお酒)がずらっと並んでいました。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

売店の奥には、立ち飲みスタイルの試飲コーナーがあります。無料試飲(2種類程度)もありますし、高いランクのお酒の試飲(有料)も出来ます。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

益子といえば、益子焼が有名です。

益子焼の歴史は今を遡ること150年。江戸時代末期から生活雑貨としての手軽な焼き物が愛されてきました。益子焼は作風も自由で厳格な縛りはないそうです。ですから備前焼や萩焼きなど、作品を見てすぐ「あ~これは●●焼きだ」と判別できる焼き物と違い、バリエーションが豊富です。作家は自分らしくオリジナリティ溢れる作品造りに専念できます。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

益子焼のぐい呑みで試飲することもできます。まさに焼き物の町、益子ならではの楽しみ方ですね。

<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)
<栃木県・外池酒造>陶芸で有名な益子町で、清らかな日本酒と出会う
(画像=『たびこふれ』より引用)

益子焼のぐい飲みを買うこともできます。