厚生年金は自分の年収によって受給額も大きく変わる!

男女で、もらえる厚生年金の額に月6万円もの格差があることは驚きだが、収入による格差はもっと大きくなる。そもそも厚生年金の保険料は、会社の給与やボーナスに一定の保険料率をかけて計算されるので、年収に応じて厚生年金保険料は変化する。そして、それがそのまま老後にもらえる年金受給額に跳ね返ってくるのだ。

国税庁の「令和元年分 民間給与実態統計調査結果」を確認すれば、日本国民の給与所得がどうなっているか一目瞭然だ。これによれば、令和元年では年収200万円以下の人は22.9%もおり、年収300万~400万円の人が17%ともっとも多くなっている。ちなみに、年収1,000万円以上の層はたった4.8%しかいない。

このように、厚生年金の平均受給額が14.4万円といっても、現在の自分の年収が将来の年金受給額にそのまま反映されてしまうので、そこには大きな格差が生まれてしまうのである。

「厚生年金格差」平均受給額は月14.4万円でも、実際にもらえる額は現在の年収によって違う!?
(画像=国税庁「令和元年分 民間給与実態統計調査―調査結果報告―」によると、年収200万円以下の人は22.9%もおり、年収300万~400万の人が17%ともっとも多いことが分かる、『オトナライフ』より引用)