厚生年金受給額の平均額14万4,268円は正しいのか?
それでは、現状で厚生年金はどのくらいもらえるのだろうか? 厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」では、厚生年金保険(第1号)平均年金月額が算出されているので、確認してみよう。
これによると、厚生年金保険(第1号)平均年金月額(基礎年金を含む)の平均は14万4,268円になる。「会社員なら将来月14万円以上もらえるのか……」と少し安心した人もいると思うが、現実はそんなに甘くはない。
まず、厚生年金保険(第1号)平均年金月額の平均受給額は、男子で平均16万4,770円、女子で平均10万3,159円となっており、女子のほうが月6万円以上も少ないのである。下の表をみれば、男子のほうが圧倒的に金額が多いことが分かるだろう。つまり、平均値はあくまでも平均値でしかないのである。

(画像=厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」を編集部で独自に作成した表。女子はメインボリュームが9~11万円なのに対し、男子は17~19万円がメインボリュームになっている、『オトナライフ』より引用)