目次
5. カタールの旅で気をつけたいことは?
6. カタールワールドカップ!実際どんな感じだった?
5. カタールの旅で気をつけたいことは?
比較的治安が良く、快適に旅を楽しめるカタールですが、イスラム文化ならではの習慣もあり、旅の注意点がいくつかあります。

まず、観光客であっても公共エリアでの飲酒は禁止されていることに注意。お酒を飲みたい場合、外国人向けのホテルやレストランを利用するようにしましょう。また服装は、ノースリーブやミニスカートなど、肌の露出度の高い服装は控えた方が無難。肩や膝などの露出を控えた服装を心掛けましょう。
そしてカタールは写真撮影の禁止場所が多いことにも気をつけて。警察官や軍人、それに関連した施設の撮影が禁止されているのはもちろん、モスクや建設現場なども無許可での撮影はしないように。さらに空港も撮影禁止の対象が多いので、カメラを構えるのは控えるようにしましょう。
またカタールは空気が乾燥しているだけでなく、砂漠から砂嵐の影響を受けることも多く、喉を痛めてしまうことがあるので、必要に応じてマスクや喉飴などを活用するのがおすすめ。屋内は冷房が強いので、どんな季節であっても上着を持参していくことも忘れないようにしましょう。
6. カタールワールドカップ!実際どんな感じだった?
中東で初めての開催となった、サッカーワールドカップ・カタール大会。日本代表の活躍も光った大会ですが、現地は実際どんな感じだったのでしょうか? 現地観戦した筆者が、「カタールらしさ」をキーワードに、印象的だった3つのエピソードを紹介します。
カタールの人々のおもてなし精神
スタジアムで、そして街中で、いつも感じていたのは、カタールの人々のおもてなし精神。ワールドカップを成功へと導いたのは、日々大会を支えてくれた彼らの存在でした。

なかでも印象に残っているのは、ボランティアの人々の頑張り。スタジアムで席の位置がわからないとき、あるいは地下鉄の駅を探して迷っているとき、自分から聞かなくとも、ボランティアの彼らがすぐに気づいて、親切に助けてくれることが何度もありました。きっと慣れない仕事でありながら、笑顔で楽しそうに出迎えてくれた彼らこそ、この大会の真のMVPだったような気がします。
もちろん、カタールにとっては初めて経験するビッグイベント。すべてがスムーズに進んだわけではありません。でも、世界中からのサポーターが心地良く旅できたのは、カタールの人々の力があったからこそ。一人ひとりのおもてなしの気持ちが、熱狂のワールドカップを作り出してくれたのです。
日本人サポーターへの温かなエール
日本代表の活躍とともに、カタールでは日本人サポーターへの注目度も高まりました。とくに嬉しかったのは、同じアジアの国として、日本を応援してくれるカタールの人々に多く出会えたことです。

日本vsスペイン戦を間近に控えた夜、スタジアムでオランダvsカタール戦を観戦したときのこと。カタールが敗れ、スタジアムにがっかりした雰囲気が漂う中、カタール人サポーターの若い男性にこんな言葉を掛けられ、思いがけず温かい気持ちになりました。
「きっと日本は、スペインに勝てると思う」
彼の予言は見事に当たり、日本は強豪スペインに劇的な勝利。そのスタジアムからの帰り道は、日本人サポーターにとって、カタールで最も幸せに包まれる夜になりました。世界各国からのサポーターはもちろん、カタールのボランティアの人々やただすれ違っただけの人々に、次々にお祝いの言葉を掛けてもらえることになったからです。日本おめでとう!と。
アラブ世界がひとつになった大会
ワールドカップは、国を背負って選手たちが戦う最高峰の大会。でも同時に、国を越えてサポーターたちがひとつになれる大会でもあることに、気づかせてくれた夜がありました。

アラブ諸国のチームとして、最後まで残ったモロッコ代表。そのモロッコがスペインに勝利し、ベスト8進出を決めた夜、ドーハの街はまさにお祭り騒ぎになりました。モロッコの国旗を振りながら歩く人々、鳴り止まない車のクラクション、交わされる笑顔とお祝いの声......。その喜びは、モロッコの人々だけのものではありませんでした。ワールドカップに出場できなかったヨルダンやリビア、アルジェリアから応援に来た人々、そして開催国カタールの人々も、同じアラブ諸国の活躍に、喜びを爆発させていたのです。
アラブ諸国には、いまだ紛争や内戦が続く国もあります。でも、アラブ世界がひとつになったその夜、ほんの少しだけ、未来への平和の片鱗が輝いたように見えました。
青空にそびえる高層ビル群に伝統的なスークやモスク、迷路のような町並みや砂漠の果ての世界遺産......。そこが小さな国とは思えないほど、カタールには多彩な魅力や見どころがあります。ワールドカップが成功し、中東の新たな旅先として注目のカタール。きっとこの国を訪れれば、ブラボー!と思わず叫びたくなるような旅が、あなたを待っているはずです。
文・写真・手塚 大貴/提供元・たびこふれ
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