目次
3. カタールの見どころはここ!首都ドーハ編
4. カタールの見どころはここ!ドーハ近郊編
3. カタールの見どころはここ!首都ドーハ編
小さな国でありながら、多彩な見どころがあるカタール。現地取材した筆者が、ここだけは行ってほしい!と自信を持っておすすめできるスポットを10ヶ所選びました。まずは、首都ドーハにある5つのおすすめスポットを紹介します。
スーク・ワキーフ
ドーハを訪れたらまず足を運びたいのが、中心部にある市場、スーク・ワキーフ。地元の人と観光客が行き交う、ドーハで最も賑わう場所となっています。

レストランやカフェが並ぶ表通りも楽しいですが、アーケードの路地へと入ってみて。狭い空間にいくつもの店が軒を連ね、魅惑的なランプの灯りに、漂ってくるスパイスの香りと、そこはもうアラビアンナイトの世界。色鮮やかな民族衣装、ゴージャスに輝く貴金属、芳しい香りを放つ香水など、あらゆる物を売る店に出会えます。お土産探しはもちろん、路地を散策するだけで楽しいスポット。日中は閉まっている店が多いので、市場が活気付く夕方から夜にかけて訪れるのがいいでしょう。
コーニッシュ
古くからの港町であり、発展を続ける近代都市でもあるドーハを象徴するのが、海岸通りのコーニッシュ。ドーハ湾の向こうに高層ビルが建ち並ぶ風景は、写真撮影にもぴったりです。

とくにおすすめなのが、真珠記念碑の辺りから見る風景。青空の下にドーハ湾が輝く昼間はもちろん、夕暮れどき、高層ビル群に色とりどりのネオンが煌めき始める光景は、思わず心揺さぶられる美しさ。香港や上海にも似ていますが、溢れるような未来への活力はそれ以上です。コーニッシュでは、伝統的な木造帆船、ダウ船のクルーズに乗ってみるのもいいでしょう。船の上から眺めるドーハの風景は、ひときわ思い出深いものになるはずです。
イスラム美術館
ドーハのみならず、カタールという国のランドマークになっているのが、コーニッシュの人工島に建つイスラム美術館。ワールドカップ開催に合わせてリニューアルオープンし、さらに魅力的な美術館になりました。

中東各国をはじめ、世界各地から集められたイスラム芸術の品々を1000点以上も展示。豊かな文様の陶磁器、鮮やかに輝く宝飾品、意味ありげに光る武器など、深い知識がなくても感動できる展示品ばかり。なかでも、イランで収集された「青い猿の像」は必見です。イスラムの神秘に触れた後は、館内のカフェへ立ち寄るのがおすすめ。広い窓からはドーハ湾を一望し、美味しい中東グルメやスイーツをゆったり味わえます。
カタラ・カルチュラル・ヴィレッジ
ドーハ北部、カタラ地区にあるカタラ・カルチュラル・ヴィレッジは、文化施設やレストランが集まった、海辺の開発エリア。なかでも訪れたいのが、カタラ・モスクとカタラ・ビーチです。

カタラ・モスクは、カタールで最も美しいと称えられるモスク。外観はイラン式で青いモザイクタイルが煌めき、内観はトルコ式で落ち着いた礼拝空間が神秘的に広がります。モスクを訪れた後は、歩いてカタラ・ビーチへ。湾の向こうに人工島、ザ・パール・カタールを望み、海岸では釣ったばかりの魚を干す光景が見られるなど、ローカルな風情に溢れています。ビーチに設けられた礼拝所で、人々が静かに礼拝する姿には、カタールの美を感じられるはずです。
ステート・グランド・モスク
カタール最大規模のモスク、ステート・グランド・モスクも、イスラム文化に触れるのに最適のスポット。礼拝の時間でなければ見学でき、スカーフや民族衣装も無料で貸してくれます。

3万人以上を収容する礼拝堂はまさに圧巻で、独特な形でそびえるミナレットに、繊細なアラベスク模様の扉など、伝統と新しさが美しく融合した空間。とくに、モスクの広大なテラスの向こうに高層ビル群が広がる風景は、ドーハならではの絶景です。夜のライトアップされたモスクも幻想的。異教徒も受け入れてくれる、イスラムの人々の温かさを感じるモスクです。
4. カタールの見どころはここ!ドーハ近郊編
続いて紹介するのは、ドーハ近郊にある5つのおすすめスポット。ドーハから少し足を延ばすだけで、さらに多彩な見どころに出会うことができます。いずれもドーハメトロや路線バス、タクシーでふらっと気軽に行けますよ。
アル=ワクラ
ドーハの南に位置するアル=ワクラは、ワールドカップで日本vsクロアチアのベスト8をかけた激闘が行われた都市。実はこのアル=ワクラ、まるで時が止まったような、カタール屈指の美しい町並みがある都市なのです。

その町並みが広がるのは、海沿いにあるスーク・ワキーフと呼ばれる古いエリア。土色の壁をした家々に、昔ながらの商店やモスク、そして迷路のように入り組んだ細い路地......。アル=ワクラでは、自分の勘に任せて、路地から路地へと探索していくのがおすすめ。ワクワクしながら路地を抜け出れば、リゾート地を思わせる、青い海が広がるビーチへ辿り着きます。海沿いに並ぶレストランへ立ち寄って、美味しいシーフードを味わうのもいいでしょう。
カタール国立図書館
ドーハの西、大学や研究機関が集まるエデュケーション・シティで、ひときわ存在感を放って建つのがカタール国立図書館。中へ入った瞬間、思わず感嘆の声を上げてしまう、知られざる美しい図書館です。

2017年に開館、まるで翼のような開放的な外観も見事ですが、階段状のテラスに真っ白な書棚が並ぶ内観も見惚れてしまう美しさ。太陽光が館内へ柔らかく差し込み、明るく清潔に満ちた空間を作り出しています。図書館の地下には、貴重な古書や地図などを展示するスペースも。また館内のレストランでは、落ち着いた雰囲気の中でパスタやサンドイッチを味わえます。誰でも自由に見学できるので、旅の合間に疲れを取るスポットとしても最適です。
ヴィラジオ・モール
新しく個性に溢れたショッピングモールが多いカタール。なかでも訪れてほしいのが、ドーハの西、スポーツ施設が集まるアスパイアゾーンにあるヴィラジオ・モールです。

ヴィラジオ・モールは、イタリア・ヴェネツィアの街並みを再現したショッピングモール。館内に美しい運河が流れ、本場と同じく船頭の漕ぐゴンドラに乗ることもできます。さらに屋内遊園地やスケートリンクもあり、テーマパークのような楽しい雰囲気。そしてヴィラジオ・モールの横には、ワールドカップで日本がドイツやスペインを破る歓喜の舞台となった、ハリーファ国際スタジアムも。日本にとって縁起の良いスポットなので、ぜひ立ち寄っていきましょう。
ルサイル
日々発展を続けるカタールの象徴と言えるのが、ドーハの北に位置する計画都市・ルサイル。ワールドカップのために開発され、やがては50万人近くの人々が住むとされる都市です。

ルサイルのシンボルは、黄金色に輝くルサイルスタジアム。カタール最大の8万人収容、ワールドカップでは決勝戦の舞台となり、この地でアルゼンチンが優勝を果たしました。また、新しいショッピング街を抜けると、目の前にそびえるのは4棟のルサイルプラザタワー。SFの世界から飛び出してきたような、近未来的な美しさは一見の価値あり。歩いているだけで、カタールの未来へのパワーを実感できる都市です。
アル・ズバラ考古遺跡
小さな国であるカタールにも、たったひとつだけユネスコの世界遺産があります。それがカタール北西部にある、アル・ズバラ考古遺跡。ドーハからタクシーで1時間強、やがて砂漠地帯の果てに、ぽつんと佇む美しい要塞が見えてきます。

アル・ズバラは、クウェートの商人によって築かれ、18世紀~19世紀、交易や真珠産業の中心地として栄えた港町。その遺跡の中でも見どころなのが、砂漠にそびえるアル・ズバラ要塞です。らせん階段で要塞の上へと登れば、目の前に広がるのは茫漠と続くカタールの砂漠。厳しい自然で育まれた悠久の歴史を感じ、旅情に溢れた時間を過ごせるスポットです。