黒坂岳央です。

世の中は空前のブームと言っていいほど筋トレが流行っている。筆者は田舎に住んでいるのだが、店舗が潰れた後のテナントにジムが入る、という光景が最近続いたので余計にそう感じる。SNSやYouTubeでも「筋トレを始めた」という人はすごく多い。

運動不足の人が増えれば病気や生活習慣病、健康寿命を縮めて将来寝たきりリスクを高め、社会全体で見ても医療費増額につながる。筋トレが流行ることで運動不足が解消するのは、個人レベルでも社会全体レベルでもとても良いことだ。

しかし、筋トレを習慣化することは理想的ではあるものの、それをきちんと効果の出るフォームで継続することは簡単ではない。そのため、せっかく始めた筋トレも続けられない人もいるし、よしんば頑張って続けても正しいフォームでやっていないために思ったような効果が出ないということも起きてしまう。結論を先に言えば、筋トレをするよりまずはウォーキングを勧めたい。

※本稿は運動習慣ゼロの人が一発奮起して筋トレに挑むことの難しさを書いたものであり、すでに筋トレ習慣がある人に当てはまる内容ではない。その点に留意いただいた上で読み進めてもらいたい。

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初心者に筋トレは難しい

まず多くの人にとって筋トレは結構ハードルが高い。最初のハードルは器具を揃えることだ。腕立て伏せやスクワットなどをすれば器具は要らないが、せっかくやるならダンベルは欲しいところである。また器具だけでなくプロテインなども準備をしたい。