イオングループのお店を利用する際、ATMなどでイオン銀行の名前を目にしたことのある人は多いだろう。流通業のイオングループが手掛けるイオン銀行にはどんな特徴やメリット・デメリットがあるのだろうか。詳しく解説していこう。

目次
1,イオン銀行とは
2,イオン銀行を利用するメリット
3,イオン銀行の注意点・デメリット
4,イオンカードセレクトを活用しよう
5,イオン銀行の利用がおすすめの人
6,イオン銀行のメリットを上手く活用しよう!

1.イオン銀行とは

まず、イオン銀行とはどのような銀行なのか、その基本を解説する。

イオン銀行は大手流通のイオングループが運営する銀行

イオン銀行は2007年に小売業のイオングループから誕生したネット銀行で、「商業と金融の融合」「リテール・フルバンキング」を事業コンセプトとしている。基盤になる口座数は718万口座であり、クレジットカード発行業務における有効会員数は2,700万人以上だ。

イオン銀行には「イオン銀行Myステージ」という特典制度があり、ステージアップすると特典の内容も豪華になる。

全国5万台以上のATMを利用できる

イオンは「お客様第一主義」を基本理念として掲げ、ATMの増設を推進している。イオンモールを中心に141ヵ所、イオングループや駅・空港などで6,200台を設置している。平日の日中に、無料で利用できるATMは、全国で5台を超えている。

イオン系列の店舗内には、カウンターやATMがあり、気軽に立ち寄れる銀行として親しまれている。

>>「イオン銀行」の詳細を見る(公式サイトへ)

2.イオン銀行を利用する6つのメリット

イオン銀行には多くのメリットがある。詳しく見ていこう。

メリット1,イオン銀行ATMは何回でも手数料無料で利用できる

銀行のサービスの中でATMの手数料を気にする人もいるだろう。イオン銀行のATMは、24時間365日に渡って利用手数料は無料だ。つまり、時間外手数料もかからない。

日頃からイオン系列店で買い物をする機会が多く、イオン銀行のATMが身近な場所にある人にとっては非常に利便性が高い。イオン系列のお店以外にもさまざまな店舗に設置されている。設置店舗の一部を紹介しよう。

イオン銀行ATMの設置店舗の例(一部抜粋)

  • イオン
  • イオンモール
  • イオンスーパーセンター
  • マックスバリュ
  • まいばすけっと
  • マルナカ
  • マルエツ
  • いなげや
  • カスミ
  • ピーコック
  • ミニストップ など

メリット2,一部の都市銀行やコンビニATMの手数料も無料

イオン銀行は、利用できるATMが多いことでも知られている。利用できるATMは以下のとおりだ。

  • イオン銀行
  • ローソン銀行
  • イーネット
  • ゆうちょ銀行
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • りそな銀行
  • 愛知銀行
  • きらぼし銀行
  • スルガ銀行
  • 千葉銀行
  • 名古屋銀行
  • 福岡銀行 など

コンビニに加え、メガバンクや地方銀行とも提携している。提携ATMの数が多いので、自宅や職場の近くで利用できるATMを見つけやすいのではないだろうか。

ただし提携ATMには、時間内利用料が無料のものとそうでないものがある。提携ATMの手数料ついては、イオン銀行の公式サイトで事前に確認しておきたい。

メリット3,普通預金の金利は最大0.1%、最低0.01%

イオン銀行には「イオン銀行Myステージ」のランクに応じて利用できる制度がある。このイオン銀行Myステージで最上級のプラチナステージになると、普通預金の金利が年0.10%になる。

プラチナステージになるために必要なイオン銀行スコアは150点以上で、スコアは以下のような取引をすると獲得できる。

  • イオンカードセレクトの契約:10点
  • イオンカード利用代金の引き落とし:10点~100点
  • WAONの利用金額:10点~100点
  • 積立式定期預金の口座振替:10点
  • 外貨普通預金積み立ての口座振替:30点

スコアを何点取れるか、事前にシミュレーションしてみるといいだろう。

メリット4,実店舗で相談ができる

ネット銀行は、実店舗がなかったり、店舗数の少なかったり、不安要素となることがあるが、イオン銀行には店舗が存在する。貯蓄・保険・投資といった金融サービスでスタッフに直接相談したい人にとっては実店舗の有無が重要になる。

その点イオン銀行には実店舗があるため、買い物のついでに気軽に立ち寄って、さまざまなことを相談できる。

メリット5,電子マネーのWAONを利用できる

イオン銀行でのカードには、イオンカードセレクト、キャッシュ+デビットがあり、いずれも電子マネーのWAONが搭載されている。WAONはイオンだけでなく、以下のような大型チェーン店でも利用できる。

  • まいばすけっと
  • マックスバリュ
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • ウエルシア
  • ツルハドラッグ

メリット6,マイナポイント申込みで独自の特典がある

マイナポイントはテレビなどで取り上げられることもあるので、聞いたことがある人は多いだろう。マイナンバーカードを使ってマイナポイントの予約・申込みを行うと、ポイントが付与される仕組みだ。

イオン銀行ならクレジットカードやデビットカード、WAONなどもマイナポイントに対象になる。イオン銀行キャッシュ+デビットで対象期間中にカードを利用すると、マイナポイントとして25%分の電子マネーがWAONに付与される。

>>「イオン銀行」の詳細を見る(公式サイトへ)

3.イオン銀行の注意点やデメリット

イオン銀行にはメリットが多いが、注意しなくてはならないこともあり、以下の点に気を付けながら利用してほしい。

デメリット1,円定期預金の金利は高くない

金利はスーパー定期が0.02%、積立式定期預金が0.08%の金利となっているが、他行と比べるとそれほど高くない。例えば以下の銀行の円定期預金は、イオン銀行より高い金利になっている。

  • あおぞら銀行BANK:0.15%~0.20%
  • SBJ銀行:0.03~0.20%
  • ソニー銀行:0.01%~0.15%

まとまった金額を円定期預金に預ける場合は、金利にも注目したほうがいいだろう。

デメリット2,セブン銀行のATMは利用できない

イオン銀行の提携ATMにはローソン銀行やイーネット(ファミリーマートなど)があるが、などコンビニATMがあるが、セブン銀行は含まれていない。

自宅や職場の近くにあるコンビニがセブンイレブンなら、別のATMを探さなくてはならないので、行動範囲にある提携ATMをチェックしておこう。

デメリット3,「イオン銀行Myステージ」のランクが低いとメリットはあまり多くない

イオン銀行Myステージの特典内容、必要なスコアは以下のとおりだ。

ブロンズ
ステージ
シルバー
ステージ
ゴールド
ステージ
プラチナ
ステージ
普通預金金利 0.01% 0.03% 0.05% 0.10%
他行ATM入出金の無料利用回数 月1回 月2回 月3回 月5回
他行宛て振込の無料利用回数 なし 月1回 月3回 月5回
必要なスコア 20点 50点 100点 150点
※イオン銀行の公式サイトを基に筆者作成

 

最も下のブロンズステージでは、どの項目も条件が良くないため、利便性は高くない。イオン銀行を便利に活用するなら、最低でもシルバーステージ、できればゴールドステージ以上を目指したい。

>>「イオン銀行」の詳細を見る(公式サイトへ)

4.イオン銀行を利用するならイオンカードセレクトを持つべき5つのポイント

イオン銀行のキャッシュカードは何種類かあるが、そのうち最もおすすめなのがイオンカードセレクトだ。このカードについて詳しく見ていこう。

ポイント1,キャッシュカード+クレジットカード+電子マネーが1枚に集約

イオンカードセレクトとは、キャッシュカードに加え、後払いのクレジットカードと電子マネーであるWAONを搭載したカードだ。ATMでの入出金に加え、買い物でも役立つ1枚だ。

ポイント2,年会費や入会金は無料

イオンカードセレクトは年会費・入会金が無料なので、カードを持っていても余計なコストがかかることはもない。

通常はキャッシュカードとして利用し、後払いにしたい場合にはクレジットカードとして利用することができる。

ポイント3,ときめきポイントがいつでも2倍

イオングループの対象店舗でのショッピングでイオンカードセレクトを使うと、200円(税込)ごとに2ポイントと、通常の2倍のポイントがもらえる。日常の買い物で高還元率のポイントバックを得られるのもメリットだ。

また、毎月10日はイオングループ対象店舗でポイントが5倍になる。ポイントが貯まりやすいので、特にまとめ買いの際に活用したい。

ポイント4,毎月20日と30日は代金が5%割引

毎月20日と30日は対象店舗で買い物代金が5%割引になる。クレジット払いの他、WAONによる支払いも対象だ。

対象店舗例(一部抜粋)

  • 全国のイオン
  • マックスバリュ
  • イオンスーパーセンター
  • サンデービブレ
  • ザ・ビック

ポイント5,イオン銀行の「イオン銀行Myステージ」で有利になる

イオンカードセレクトを使っていると、イオン銀行Myステージで以下のようにスコアが加算されるのもメリットだ。

  • イオンカードセレクトの契約:10点
  • イオンカード利用代金の引き落とし:10~100点(利用実績による)
  • WAONの利用金額:10~100点(利用実績による)
  • WAONのオートチャージの利用:10点

工夫してスコアを稼げば、ゴールドステージやプラチナステージが適用され、ATM手数料や他行宛て振込の無料回数が多くなる。

5.イオン銀行の利用がおすすめの人

ここまで解説してきた特徴から、イオン銀行は以下の人におすすめと言える。

普段の買い物でよくイオンを利用する人

イオンでの買い物がお得になり、イオン銀行のATMの無料利用回数に制限がないのが大きなメリットだ。よって、普段イオンをよく利用する人におすすめしたい。

イオンカードセレクトを使うとポイントアップや割引などがあり、イオン銀行Myステージでも有利になるので、口座を開設する際は忘れずに発行しておこう。

利用できるATMの種類の多さを重視する人

セブン銀行は含まれないものの、ローソンなどのコンビニや三菱UFJなどのメガバンクのATMを利用できる。提携ATMも充実しており、その多さをこだわる人にとっても申し分ないだろう。

地方銀行や信用金庫などさまざまな金融機関とも提携しており、旅行先や出張先などでATMを利用する機会が多い人にとってもメリットがある。

近くにファミリーマートやローソンがある人

多くの人にとって最も身近なATMは、コンビニのATMだろう。イオン銀行はローソンやファミリーマートのATMも利用できるため、近くにこれらの店舗がある人は特におすすめだ。

>>「イオン銀行」の詳細を見る(公式サイトへ)

6.イオン銀行のメリットを上手く活用しよう!

イオン銀行に口座を持っていると、全国5台以上のATMを利用できる。イオン銀行のATMであれば何度でも手数料無料で利用でき、一部の都市銀行やコンビニも無料で利用できる。さらに電子マネーのWAONも利用できるなど、さまざまなメリットがある。

自分にとってイオン銀行が便利でお得だと思ったら、口座を開設してみてはいかがだろうか。

 

執筆・安藤真一郎
主に金融系ライターとして活動し、2019年に2級FP技能士資格を取得。マネージャンルで役立つ情報を、初心者にも分かりやすく解説したコンテンツ制作を心掛ける。関心分野は、キャッシュレス決済、積立投資、ポイ活、節約術など。
主に金融系ライターとして活動し、2019年に2級FP技能士資格を取得。マネージャンルで役立つ情報を、初心者にも分かりやすく解説したコンテンツ制作を心掛ける。関心分野は、キャッシュレス決済、積立投資、ポイ活、節約術など。


この筆者の記事を見る

 

【関連記事】
iDeCo(イデコ)を40代から始めるのは遅いのか
iDeCo(イデコ)をSBI証券で始める場合の手数料は?他の証券会社と比較
楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット
「楽天ブラックカード」の魅力 最上位クレジットカードのインビテーションや年収条件も紹介
ポイント還元率の高いクレジットカード11選