デビットカードは利用すると口座からすぐ引き落とされる決済サービスで、多くのネット銀行もデビットカードのサービス提供している。後払いのクレジットカードに抵抗のある人にもおすすめだ。今回はネット銀行が発行しているおすすめのデビットカードを紹介する。
目次
1.デビットカードとは
2.デビットカードを選ぶ4つのポイント
3.おすすめデビットカード5選
4.デビットカードのデメリットと注意点
5.デビットカードはステージ制度も重要
1.デビットカードとは即時引落しの決済サービス
デビットカードは店舗などで利用すると、その場ですぐ銀行口座から引き落とされる決済サービスだ。キャッシュレス決済の1つであり、わざわざ銀行から現金を引き出すことなく支払いができるため利便性が高く、お金の使いすぎを心配する人にも人気がある。主なメリットは以下の3つだ。
メリット1……後払いに抵抗のある人でも使いやすい
クレジットカードは後払いであり、使い過ぎを心配する人もいるだろう。現金を使わないショッピングは、その場で出費を感じにくいため、自分がいくら支払ったのかわからなくなることがある。後日届くクレジットカードの請求書を見て、ゾッとしたことがある人もいるのではないだろうか。
デビットカードは、その場ですぐ全額が引き落とされる仕組みなので、残高を超えて使い過ぎる心配はない。1日あたり2,000円など、自分で利用可能額を設定することもできるので、キャッシュレス決済に慣れていない人でも安心だ。
メリット2……デビットカードを利用するとポイントが付く
デビットカードの中にはクレジットカードと同様に、利用額に対してポイントが付与されるものもある。銀行口座へキャッシュバックしてくれるカードもあるので、上手く活用するとお得だ。
メリット3……入会審査なしでデビットカードを発行できる
デビットカードには、基本的に入会審査がない。年収の低い主婦や学生の人でも発行できる。15~16歳から発行できるカードもあるので、高校生でもデビットカードを利用できることになる。
2.ネット銀行のデビットカードを選ぶ4つのポイント
ネット銀行でデビットカードを選ぶ際は以下の4つのポイントに注意したい。
ポイント1……年会費が永年無料であること
ネット銀行のデビットカードには、年会費が有料のものと無料のものがある。年会費を無料にするための条件が付くデビットカードもあるので、申し込む前に確認しておきたい。
おすすめなのは、条件なしで年会費が永年無料で使えるデビットカードだ。難しい条件をクリアしないと年会費が無料にならないデビットカードは、おすすめできない。
ポイント2……ポイント還元率が高いこと
デビットカードをお得に利用するには、ポイントやキャッシュバックの還元率の高さも重要だ。通常では0.5%だが、最大1.0%や1.5%など高い還元率を誇るデビットカードもある。
還元率が一律ではなく、預金残高や利用額などが多いほど還元率が上がる仕組みになっているものもあるので、注意が必要だ。具体的には「ステージプログラム」の制度を導入しているカードで採用されているため、内容をしっかりチェックしておこう。
ポイント3……手数料が安いこと
ATM入金・出金手数料や、他行宛て振込手数料なども確認しよう。ネット銀行のデビットカードには、手数料無料で利用できる回数が設定されているものもある。
手数料無料回数についても還元率と同様に、ステージプログラムで定められているケースがある。手数料の面でも、ステージ制度の事前確認は必須というわけだ。
ポイント4……海外で利用するならVISAかMastercard
海外でのショッピングもデビットカードで支払うことができ、海外のATMで現地通貨を引き出すこともできる。このとき重要なのが、カードの国際ブランドだ。国際ブランドはクレジットカードに記載されており、VISAやMastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースなどがある。
国際ブランドごとに使える店舗が異なる。海外での利便性を重視するならVISAかMastercardを選ぶのが鉄則だ。VISAとMastercardの加盟店数はトップクラスで、全世界で利用できると考えていいだろう。
3.ネット銀行のおすすめデビットカード5選
デビットカード選びのポイントを踏まえて、ネット銀行系デビットカードのおすすめを5つ紹介しよう。
おすすめカード1……GMOあおぞら銀行Visaデビット付キャッシュカード
「GMOあおぞら銀行Visaデビット付キャッシュカード」は、GMOあおぞら銀行がデビット機能付きのキャッシュカードとして発行しているカードだ。GMOあおぞら銀行は、2018年にインターネットサービス大手であるGMOとあおぞら銀行が共同で立ち上げた銀行である。
「GMOあおぞら銀行Visaデビット付キャッシュカード」は、年会費・発行手数料が0円であり、カード発行にコストがかからない。入会審査もなく、15歳以上であれば基本的に誰でも発行できるデビットカードだ。
具体的なサービス内容は以下のとおりだ。
発行会社 | GMOあおぞら銀行 |
年会費 | 無料 |
キャッシュバック率 | 0.6~1.5% |
国際ブランド | VISA |
他行宛て振込手数料が無料になる回数 | 月1~15回 |
ATM利用手数料が無料になる回数 | 月2~15回 |
ポイント還元率は最大1.5%、ATM利用手数料や振込手数料は毎月最大で15回まで無料と、メリットが多い。他のネット銀行よりも後発であり、顧客獲得のためにサービス内容を充実させていると考えられる。
GMOあおぞら銀行のデメリットは、最高ステージである「4テックま君」に到達する条件がやや厳しいことだ。最高ステージを獲得するためには、外貨預金に500万円以上の残高が必要になる。
おすすめカード2……Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)
「Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)」は、VISAデビット機能が付いたソニー銀行のキャッシュカードだ。ソニー銀行の円普通預金の引き出しや預け入れができ、VISA加盟店でショッピングができる。
「Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)」は国内の提携ATMが多く、コンビニや銀行など約9万台のATMを利用できる。セブンイレブンやローソンなどのATMを使えるので、利便性が高い。
Sony Bank Walletのステージプログラムは「Club S」と呼ばれる。特典の内容は以下のとおりだ。
発行会社 | ソニー銀行 |
年会費 | 無料 |
還元率 | 0.5~2.0% |
国際ブランド | VISA |
他行宛て振込手数料が無料になる回数 | 月2~11回 |
ATM利用手数料が無料になる回数 | 月4回~無制限 |
最高ステージの「プラチナ」ではATM利用が無制限で無料、キャッシュバック率も2.0%と高い。しかし、外貨預金残高や投資信託残高などの合計が1,000万円以上であることが求められる。
ステージなしでもATM利用が月4回まで無料、他行宛の振込手数料も月2回まで無料なのは大きなメリットだ。
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おすすめカード3……JNB Visaデビットカード
ジャパンネット銀行が発行している「JNB VISAデビットカード」はキャッシュカード一体型であり、ジャパンネット銀行に口座のある人であれば審査不要で発行できる。
デビットカードの申込みから最短5日程度でカードが届くのもメリットだ。
ジャパンネット銀行のポイントプログラムは、「JNBスター」。500円につき1JNBスターがもらえて、1JNBスターは1円として利用できる。
発行会社 | ジャパンネット銀行 |
年会費 | 無料 |
還元率 | 0.2% |
国際ブランド | VISA |
他行宛て振込手数料が無料になる回数 | なし |
ATM利用手数料が無料になる回数 | 月1回~無制限 |
還元率は0.2%と低いが、ジャパンネット銀行はネットバンクの中では満足度が高く、オリコンが調査した2019年の満足度ランキングでは3位を獲得している。
例えば3万円以上の入金・出金なら、セブン銀行やローソン銀行などのATM利用手数料が何回でも無料になる。還元率より銀行としてのサービスを重視する人におすすめだ。
キャッシュバックなど、新規口座開設者向けのキャンペーンを開催することもあるので、チェックしてみよう。
おすすめカード4……住信SBIネット銀行ミライノデビット(スタンダード)
「住信SBIネット銀行ミライノデビット(スタンダード)」は、住信SBIネット銀行のキャッシュカード一体型のデビットカードだ。スタンダードとプラチナムの2種類があり、スタンダードであれば審査不要で年会費もかからない。
発行会社 | 住信SBIネット銀行 |
年会費 | 無料 |
還元率 | 0.8% |
国際ブランド | VISA、Mastercard |
他行宛て振込手数料が無料になる回数 | 月1~15回 |
ATM利用手数料が無料になる回数 | 月2~15回 |
ポイント還元率は一律0.8%となっていて、ステージ制ではない。GMOあおぞら銀行の1.5%やソニー銀行の2.0%よりは低いが、「外貨預金500万円以上」といった条件をクリアする必要がないのはメリットだ
国際ブランドは、VISAまたはMastercardを選べる。ブランドマークだけでなくカードデザイン自体も違うので、デザインを確認した上で選びたい。
おすすめカード5……イオン銀行キャッシュ+デビット
普段イオン系列のお店で買い物をすることが多いなら、イオン銀行のデビットカードも検討したい。毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」で使うと、買い物の代金が5%割引になる。
発行会社 | イオン銀行 |
年会費 | 無料 |
還元率 | 0.5~1.0% |
国際ブランド | JCB |
他行宛て振込手数料が無料になる回数 | 月0~5回 |
ATM利用手数料が無料になる回数 | 月1~5回 |
イオンのポイントプログラムは、「ときめきポイント」だ。通常は200円の利用につき1ポイントで還元率は0.5%だが、イオン店舗の買い物なら200円につき2ポイントで1%になる。
ただし国際ブランドはJCBのみで、加盟店はVISAやMastercardより少ない。海外で利用したい場合は注意が必要だ。
4.ネット銀行のデビットカードのデメリットと注意点
デビットカードは便利だが、利用する際は以下の3点に気をつけてほしい。
口座残高以上は利用できない
デビットカードは口座からすぐ引落しされるため、残高以上の支払いはできない。店舗で支払いできないと困るため、口座残高には余裕を持っておきたい。
分割払いやリボ払いは利用できない
デビットカードは、常に利用額の全額を支払う仕組みであり、分割払い・リボ払い・ボーナス払いといった支払い方法には対応していない。数十万円、数百万円といった大きな買い物も、一括で支払う必要がある。
支払いまで猶予が欲しい場合は、クレジットカードを利用したほうがいいだろう。
キャッシングサービスはない
クレジットカードと違って、デビットカードにはキャッシングサービスがない。キャッシングサービスとは、金融機関やコンビニなどのATMやキャッシュディスペンサーでお金を借りられるサービスだ。
緊急でお金が必要になったときには便利だが、デビットカードでは利用できない。
5.ネット銀行のデビットカードはステージ制度も重要
ネット銀行系のデビットカードは、ステージプログラムを導入しているものが多い。ポイント還元率や手数料無料になる回数を増やす条件は何か、実際に達成できそうかをよく検討してから申し込もう。
検討するのが面倒なら、イオン銀行やジャパンネット銀行など、ステージプログラムのない銀行のデビットカードを選ぶといいだろう。
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文・安藤真一郎(ライター・ファイナンシャルプランナー)
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