Q. 人口が減っても、暮らしが悪くならなければいいんじゃないですか?
日本の平地の人口密度は世界最高レベルなので、人口が減ること自体は悪いことではありません。たとえゼロ成長になっても、これだけ人口が減ると一人あたりGDPは増えるので、平均生活水準はそれほど落ちないでしょう。
問題は社会保障です。2050年には図3のように生産年齢人口が今の2/3から半分に減って、お年寄りと子どもが半分になります。今は働く人2人でお年寄り1人を養っているのですが、30年後には働く人ひとりでお年寄りひとりを養うことになります。
Q. ぼくの暮らしはどうなるんですか?今はサラリーマンの国民負担率(税・社会保険料の国民所得に対する比率)は約45%ですが、このまま少子化が続くと、成長率1%としても2050年には国民負担率は70%を超えます。給料の7割が天引きされ、手取りが3割しかなくなるわけです。
図4(鈴木亘氏)