本格的な保守政権だったトランプ政権

ドナルド・トランプ前大統領は現代米国の価値基準に照らし合わせれば、極めて保守的な大統領だった。

在任中、彼は最高裁に保守派の判事を計3名、下級裁判所に至っては200名以上の判事を任命している。トランプ氏が牽引した司法の保守化は保守派の悲願であった人口妊娠中絶の権利を定めた判決を撤回させることつながった。また、トランプ氏は伝統的に財政保守的な支持基盤の意向に沿い、減税と規制の廃止も行っている。そして、武力行使に消極的という米国保守の特徴も受け継いでいた。

米国の保守派大きく分けて、宗教右派、財政保守、そして非介入主義に分類される場合もあるが、上記で紹介してトランプ氏の実績から、それらの集団のほぼすべてが望む政策を推進していたことが分かる。

それゆえ、共和党の中でも、トランプ氏個人は嫌いだが、彼の大統領としての実績は評価するという人も多くいる。

トランプ大統領 WinRed HPより