パワー補充しつつアタリを待つ

気持ちを切り替えるため、ここで休憩を取る。家内の作ってくれた弁当で早めの朝食だ。温かい弁当箱に冷やしたサラダとフルーツのデザート。本当に頭が下がる。釣行スタート時より集中力も体のパワーもみなぎった。

今度はエサをテナガエビに替えて仕掛けを遠投する。潮に合わせてウキ下を少し長くし、仕掛けを巻き上げるたびに生きのいいエサに取り替える。何度も流したが、なかなかアタリは出ない。

テナガエビをエサにしたエビ撒き釣りで75cmスズキをキャッチ【愛知】ポイント風景(提供:週刊つりニュース中部版APC・石川友久)

この時期の魚はおなかの中に白子や卵を持っており、これを煮付けると冷酒のツマミに最高だ。「食べたいなあ~」と卑しいことを思っていると、南側の20m沖まで流れたウキがポツンポツンと消し込み始め、やがて一気に海中へと消えた。

マダカ2匹目を確保

イトを強引に引っ張り2度目の戦闘モードに突入。今回もマダカ特有の引きで、先ほどより引きが強く、リールを巻くどころかサオまで海中に引きずり込まれそうだ。

まずは強引にサオを持ち上げる。イトはそれほど出ていないが、浅瀬になるスレスレの場所なので根掛かりに注意が必要だ。重い引きを堪能しながら少しずつ海中から引きずり出す。獲物はハリを外そうとジャンプしてエラ洗いを繰り返した。

落とし網ヘ入る寸前まで右へ左へと逃げまくったが、なんとか確保。満足のいく釣果だが、本当に疲れた。無理はいけないので休憩を取った。

予想外の良型キビレ登場

次は息子(卒業生)のお土産だ。25cm前後のセイゴやカサゴは嫌というほど釣れる(リリース)ため、このままではエサが底をついてしまう。

スタート時に比べて潮の流れが落ち着いてきたため、サオをシャクリ上げる回数を増やして獲物にアピールしたところ、ウキが変な動きをし始めた。獲物がハリに乗って海面方向へ逃げているのか、ウキは横に傾き、潮の流れとは反対方向に動くではないか。

テナガエビをエサにしたエビ撒き釣りで75cmスズキをキャッチ【愛知】衣浦港でゲットしたキビレ46cm(提供:週刊つりニュース中部版APC・石川友久)

静かにサオに聞いたところ、間違いなく何かがハリについているが、マダカ系の逃げるような動きではない。やがて海中から見えてきたのは良型のキビレ。落とし網を沈めて慎重に確保。まさかまさかの土産ができた。

75cm良型スズキ浮上!

さあ後半戦だ。潮はじわじわと高くなってきた。虫エサも残っているので房掛けにすると、海面にいたはずのウキがなくなりイトが一気に張った。マダカ独特の引きの再開。先の獲物に比べて小ぶりだが立派なマダカが落とし網に入った。

残りのテナガエビと大きめのモエビで勝負する。何度も同じ場所へ仕掛けを投げ込んでいると、ウキが海面に立ったと同時に消し込み、本日最後の大物との戦いが始まる。疲れてきたせいか、本日の獲物の中で一番逃げるスピードが速いような気がしたが、なんとか仕留めることができた。

テナガエビをエサにしたエビ撒き釣りで75cmスズキをキャッチ【愛知】エビまき釣りの釣果(提供:週刊つりニュース中部版APC・石川友久)

その後、高砂屋へ移動して大将の検寸で75cmのスズキと分かり、記念に魚拓を取ってもらった。