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空前の大ヒット映画。タイ全土が涙した"悲恋物語"
幽霊となったナークさんへ、絶え間なく訪れるタイ女性
空前の大ヒット映画。タイ全土が涙した"悲恋物語"

さて、お坊さんのお話しによると、映画の主人公になった幽霊の名は「メー・ナーク」、訳すと「ナークお母さん」と言う、若くて美しい、長い黒髪の女性です。
村長の娘だったナークさんは庭師の男性と恋に落ちてしまいます。由緒正しき家柄の男性と結婚させたかった父親は大反対。それでもナークさんは父親の反対を押し切り、駆け落ちまでしてこの庭師と結婚したのです。
ナークさんはほどなく子供を身ごもりましたが、その喜びも束の間、夫は徴兵に呼ばれてしまうのです。そして夫が戦場に行っている間に、難産によってナークさんもお腹の子供も亡くなってしまったのです。

死んでも夫に会いたいナークさんは幽霊になって家で帰りを待ちました。無事に戦場から戻った夫は、幽霊と知らずに幸せな生活を送ります。しかし母子の葬儀をあげた村人たちは「あれは幽霊だ。呪われるから逃げなさい」と忠告します。それを知ったナークさんは悪霊となり次々と村人を呪い、やっと気付いた夫もお寺に避難、ナークさんは僧侶の法力によってこの寺に封じられたというお話です。
幽霊となったナークさんへ、絶え間なく訪れるタイ女性

お寺の奥のお堂にナークさんは祀られています。周囲には幾つもの肖像画があり、艶のあるまっすぐな黒髪、民族衣装から右肩を出してほほ笑む姿は妖艶です。
幽霊になってしまったとはいえ、それは夫への一途な想いがあったからこそ。今やナークさんは"愛の伝説"となり、タイで知らない人はいないと言わるほど有名な女性なのです。そして、ここは女性の参拝者が途切れることなく訪れるパワースポットとなり、恋愛の成就や、夫や恋人の無事を祈っているのです。


駆け落ちまでして結婚、そして死んでも夫に会いに来たというナークさんの一途な心は真っ直ぐでとても美しいですね。恋に悩む女性のとても強い見方になってくれているのでしょう。片想いの恋愛成就に、愛する人の心願成就に、ぜひお出かけ下さい。
ワット・マハーブット(วัดมหาบุศย์)
- 住所:747/1 Soi On Nut 7, Sukhumvit 77, Bangkok