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ウェスタンハットにサングラスをかけた謎のガイコツ
厳格な中でも、実はとても気さくなタイのお坊さん
ウェスタンハットにサングラスをかけた謎のガイコツ

私はこのお寺を訪問したのは2回目なのですが、前回とても気になったのがこの"洋服を着たガイコツ"。等身大でとてもリアル。ウエスタンハットにサングラス、チェック柄のシャツを腰に巻いている姿はカウボーイのよう。それでいてしっかりと手を合わせて合掌する姿はとても不思議です。

このガイコツが何を意味するのか、インターネットにもガイドブックにも情報が見当たりません。そこでお坊さんに直接聞いてみることにしました。しかしタイのお坊さんと言えば、非常に地位が高く、「話しかけたらいけない」、「写真を撮ったらいけない」等と注意されることもあります。
これは、日本もタイも同じ仏教国ではあるのですが、日本は「全ての人が救われる」大乗仏教。一方、タイは「修業をしたものだけが救われる」上座部仏教。厳しい修行をしているお坊さんは別世界の方という見方があるからです。
では、実際にはどうなのでしょう?不安半分にお坊さんに質問してみました。
厳格な中でも、実はとても気さくなタイのお坊さん

「このガイコツはやはり映画の幽霊と関係あるのでしょうか?」
すると、このお坊さんが丁寧に答えてくれるのです。
「このガイコツは映画とは関係ありません。人間は死ぬときは何も持っていけない、骨だけってことを表してます。元々は骨だけだったんですがね。近所の人が帽子や洋服を持ってきてくれて、日差しが強いからサングラスをかけてくれました。せっかくだからそのままにしています。前はドラえもんも置いてありましたよ」と意外なお答え。

そしてガイコツの謎に聞き入っていると、他のお坊さんも「なに?なに?」と寄ってきて、お寺の1日のスケジュールや歴史、ご近所様が食料を寄付してくれることへの感謝などたくさんのお話をニコニコと話してくれました。若いお坊さんは「私は日本の方に説明できる自信はないですよ~」と照れ笑いする姿もあり、意外にもとても気さくで親しみやすさを感じました。