チューバッカの抗弁

Chewbacca defense

質問に対して意味不明な回答をすることで論点から逃げる

<説明>

「チューバッカの抗弁」とは、不都合な質問に対して意味不明な回答をして論点を回避するものです。映画『スターウォーズ』に登場するキャラクターのチューバッカ Chewbacca は知的生命体ですが、咆哮によって会話するので、一般の人間の質問に回答することはできません。狡猾なマニピュレーターは、意図的に意味不明な回答をすることで、理解不可能な状況を作り、論点を無効化します。彼らは人間の言語を話すものの、不当な文法や語用を用いてエキセントリックな会話を行い、コミュニケーションを成立させないのです。非や不明をどうしても認めたくない場合にしばしば用いられる手法です。

誤謬の形式

論者Aが論者Bに質問QAをする。 論者Bが「●×△◎■○▼☆◇♪」といった意味不明な回答をする。 質問QAが成立しない。

<例>

<例1>

先生:A君は算数が好きですか?国語が好きですか? A君:先生、悪い冗談はやめて。僕はネットゲームが嫌いじゃありません。

<例2>

先生:社会の問題です。日本で一番高い山の名前を答えなさい。 B君:先生、他人に何か尋ねる時は「教えて下さい」と言うのが礼儀ですよ。

<例3>

警察官:ここは駐車禁止ですよ。すぐに車を移動してくれませんか。 ドライバー:Come on! 私を誰だと思っているの。金ならいくらでもある。