「園に行きたくない!」と泣かれてしまう「登園しぶり」が多い、連休明けの登園。GW明け、夏休み明けに登園しぶりを経験し「冬休み明けは大丈夫かな」と心配するパパやママは多いのではないでしょうか?
特に働いている人にとっては忙しい朝の時間帯に子どもに泣かれるのは辛いですよね。そこで今回は、保育士で3児の母でもある筆者が、シチュエーション別に対処法をアドバイス。冬休み明けに向けて、心の準備をしておきましょう。
■ 朝起きられない場合は前日までの生活習慣を見直して
連休明けに、朝起きられず機嫌が悪くなってしまわないように、数日前から生活リズムを整えることが大切です。帰省や旅行などのイベントがあるお正月。規則正しい生活をするのは難しいかもしれませんが、冬休みが明ける3日前からは、就寝時間と起床時間だけでも日常に戻すようにしましょう。
また、大人も連休明けの仕事は辛いもの。特に子育て中の朝の時間は、目がまわるような忙しさですよね。それゆえ、子どもに強めに言葉をかけてしまうこともあると思います。親の態度によって、子どもの精神が不安定になっている可能性もありますので、なるべくゆったりとした気持ちで子どもと向き合いましょう。
■ 服を着替えたがらないときはルーティン化も効果的
服を着替えたくない子にも、前日までの行動を見直すことが大切です。「服を着る=登園する」とならないよう、休みの日にも同じ時間に服を着替えさせましょう。
制服やスモッグの場合は、子どもが好きなアップリケなどを付けるだけで、着てくれるようになる子どももいます。困っている人は試してみても良いかもしれません。
【ルーティン化することで上手くいくことも】 子どもが起床してから、家をでるまでをルーティン化することで上手くいくこともあります。あさの支度は「朝食→トイレ→着替え→歯磨き」など、各家庭でなんとなく順番が決まっていると思います。
子ども自身がそれを意識した上で順番通りに行動することで、次に何をやるかが明確になり、勝手に動いてくれるように。「全部できたらご褒美シールを貼る」や、「ズボンはソファで、シャツはベッドで着る」などのゲーム性を持たせるとより効果的かもしれません。
【寝ぼけているうちに着替えさせるのも有効】 保育士としておすすめしてよいのかは迷うところですが、朝の忙しい時間、綺麗ごとばかりもいっていられません。子どもが寝ぼけている間に服を着替えさせれば、嫌がらずに着てくれます。内緒ですが、私は何度も実践してイヤイヤ期を乗り越えました。
■ 車に乗るのを嫌がる場合はとっておきのおもちゃで対策を
車で登園する家庭では、保育園や幼稚園に行くことを察知して、車に乗りたがらない子もいると思います。そんな時は、乗車直前や靴を履く前などの「子どもが車に乗ることに気付きそうなタイミング」でとっておきのおもちゃを与えます。そのおもちゃに夢中になっている間がチャンス。素早く乗車させましょう。
■ 保育園・幼稚園までの道のりは大切なお話タイム
ここまで順調に進んだとしても、「登園直前に泣かれてしまうのでは?」と心配な人も多いはず。徒歩でも車でも、登園までの道のりは子どもと会話する時間にし、一旦忙しさを忘れて、ゆったりとした気持ちで話を聞いてあげましょう。
園での話題や、帰宅後の話をすることで、子どもの心が落ち着いて「今日も楽しいことが待っている」と、前向きな気持ちになってくれます。
■ 登園時はできるだけ素早く離れ、泣く時間を減らしてあげる
最後の砦。登園して保育士に引き渡すときに泣かれてしまう場合。保育士としても母としてもイヤというほど経験があります。原因は、保育園が嫌というよりも「パパやママと離れたくない!」ことがほとんど。
別れ際には「夕方に迎えにくるからね」など、必ず迎えにくることを説明し、抱きしめるなどして愛情をしっかり伝えてください。
【愛情を伝えたあとは保育士に任せてすぐにその場を離れる】
子どもはパパやママの姿が見えなくなると、案外泣き止んで遊び始めるものです。「我が子が泣いているのが心配」、「保育士さんに迷惑がかかるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、とにかく長居せず、すぐにその場を離れるのがおすすめです。
例えばママが「もう行くね」と伝えても、子どもが「嫌!」と泣いて抱き着いてくる場合には、気持ちをしっかり受け止めつつも、「行くね」の言葉には妥協せずにその意志を貫いてください。
素早く離れることで、子どもの泣く時間が減るため、その後の子どもの気持ちの切り替えが早くなります。泣いている子どもを置いて離れることができない気持ちはとても良くわかりますが、「嫌がればママは離れないんだ」と認識してしまい、翌日からの登園しぶりがエスカレートしてしまうパターンもあります。
■ おおらかな心で子どもの気持ちを受け止めて
忙しい朝の時間帯におこる登園しぶり。仕事をしていればなおさら、なんとかして時間通りに連れていきたいと思うのは普通のことです。忙しいなかでも、子どもの気持ちをしっかり受け止めることで、機嫌よく子どもが登園してくれることも。
負担にならない程度に工夫をしながら、おおらかな気持ちで子どもに寄り添いましょう。
(一柳ひとみ)
提供元・おたくま経済新聞
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