CSRとその他の違い
環境や対外的な活動に関心が高い人であれば、サステナビリティやSDGsという言葉を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これらの言葉とCSRの違いが分からないケースもあるでしょう。ここからは、CSRとその他の言葉の違いを紹介します。サステナビリティとの違い
サステナビリティとは、社会、環境、経済のバランスに鑑みて、持続可能な社会を目指す考え方のことです。CSRと混同されがちな言葉であり、これらを同様の意味として捉える人も少なくありません。実際に、サステナビリティとCSRは広義で見れば同様です。 企業の場合は「コーポレートサステナビリティ」と表現し、各会社ごとに環境や経済に与える影響を考え、事業に落とし込んでいきます。SDGsとの違い
SDGsとは、国際目標のことです。2015年9月の国連サミットで発表され、2016年〜2030年の期間に、持続可能な開発目標の達成を目指します。「貧困をなくす」「飢餓をなくす」など、合計17個の持続可能な開発目標が掲げられており、Sustainable Development Goalsという言葉の略語でSDGsと表現されています。 CSRは、あくまで企業ごとに取り組むべき活動ですが、SDGsは国際目標という違いがあります。CSRとSDGsでは考え方のスケールは異なるものの、目指すべきものは一緒という捉え方で問題ありませんCSRは国(地域)によっても異なる
CSR活動やCSRに対する考え方は、国や地域によっても異なります。ここでは、アメリカとヨーロッパを例にして解説します。
アメリカのケース
アメリカの場合、企業は株主のものであるという考え方が強いです。アメリカでは1990年代からCSRが注目され始めており、環境への配慮や法律の遵守、コミュニティ活動が重要視されています。 加えて、アメリカではアメリカ以外の国籍の人材を雇用することも多く、グローバル化も進んでいます。そういった背景から、労働者の国籍による問題も多く発生したため、日本以上にCSR活動への関心が高いという状況です。ヨーロッパのケース
ヨーロッパにはEU(ヨーロッパ連合)が存在し、CSRを「未来への投資」と表現します。社会の持続的な発展には企業が必要であると考えているため、企業内のみならず、市民も積極的にCSR活動に関心を持っています。そのため、企業の根幹部分にCSR活動があるという文化が根づいていることが特徴です。