そのメドベージェフ元大統領は21日、突然訪中し、中国の習近平国家主席と北京の釣魚台迎賓館で会見した。中国側の発表によると、習近平主席はロシア前大統領で与党「統一ロシア」のトップで、安全保障会議の副議長であるメドベージェフ氏とウクライナ情勢について意見を交換し、「ウクライナ危機に関係するすべての人が自制を行使することを希望する」と表明している。一方、メドベージェフ氏はテレグラムのチャンネルで、「習近平氏との会談は非常に有益だった」と語り、プーチン大統領の親書を渡したことを明らかにしたが、会談内容は語っていない。
57歳のメドベージェフ氏は大統領在任期間(2008年~12年)、比較的リベラルで親欧米的な代表者と見なされてきたが、ここにきて自分自身を強硬派に見せようと腐心している。オブザーバーは、メドベージェフ氏の狙いは自身のイメージをチェンジすることで政治的影響力を増し、プーチン氏の後継者候補に再浮上することではないか、と分析する。その意味で、習近平主席との会見は彼にとって重要なアップグレードを意味したはずだ。明確な点は、ロシアのウクライナ侵攻が始まって以来、メドベージェフ氏の発言は過激化していることだ。
プーチン大統領はほぼ23年間、ロシアで最も権力のある人物に君臨している。プーチン氏は現在70歳であり、2036年までロシアの大統領に留まることができる。そのプーチン氏が何らかの理由で職務履行不能となった場合、後継者問題が出てくる。