ロシアのドミトリー・メドベージェフ元大統領の言動がここにきて活発となっている。メドベージェフ氏はロシアの官報「ロシースカヤ」に寄稿し、「ロシアの核戦力だけが西側がロシアに宣戦布告するのを防いでいる。実際の脅威が発生した場合、それに応じて行動する」と述べ、「西側諸国は、可能な限りロシアを辱め、侮辱し、解体し、全滅させたいという燃えるような願望と、核戦争という黙示録を避けたいという願望の間で揺れ動いている」と強調し、新しい軍縮協定は現在、非現実的で不必要だと書いている。

メドベージェフ氏、習近平国家主席と会談(2022年12月21日、新華社日本語公式サイトから)
今月中旬には、メドベージェフ氏は自身のテレグラムチャンネルで、ウクライナに大量の武器を供与する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国を「ロシアへの攻撃を意味する。敵はキエフ県だけでなく、ロシア帝国に属していた今日のウクライナ全土に手を伸ばしてきた」としてNATO加盟国への攻撃を脅している。それだけではない。ロシア軍のウクライナの軍事および民間インフラ攻撃について、「ロシアと公式に戦争状態にある国、または敵の同盟国にある軍隊や民間のインフラを攻撃することは正当だ」と主張している。