「日本の総理大全」(プレジデント社)が尾崎行雄記念財団の「咢堂ブックオブザイヤー2022大賞」に選んでいただいたことはすでに、昨日の記事で紹介したが、本日はそのなかから大平正芳元首相の項目を紹介したいと思う。

岸田首相も属する宏池会の先輩だが、まことに良心的で果敢な名総理だった。あと数年、大平正芳が総理だったら、日本は道を間違えることはなかったとつくづくと思う。多くの政治家が尊敬しているのも当然であろう。

第68代 第一次大平正芳内閣

~総選挙で敗北後、自民党史上最大の内紛「四十日間抗争」を繰り広げる~

1978(昭和53)年12月7日~1979(昭和54)年11月9日 在職日数338日

性格:自民党内閣(派閥均衡) 業績:日本初の東京サミット開催、環太平洋構想、田園都市国家構想、モスクワ五輪不参加 退陣:福田支持勢力との抗争で内閣不信任案により解散

【内閣発足の経緯】

1978年11月の自民党総裁選は、田中角栄の協力を得た大平正芳が予備選で福田赳夫を破って1位になった。福田が本選を辞退したため、大平が新総裁に選出され、新たな内閣を組閣することになった。