大阪のデータを読み解く
念のため、大阪府の数値も出してみることにします。
根拠となるデータは、12月7日に開催された第109回アドバイザリーボードの資料3-7-②(P3)にあります。

第109回アドバイザリーボードの資料3-7-②(P3)より
第7波による60歳以上の死亡率(致死率)は0.75%であり、インフルエンザの0.55%よりやや高いようです。
大阪の場合は、新型コロナの死者のうち「直接」の死因の割合が、第110回アドバイザリーボードの資料3-7(P19)で公表されています。
それによると、
第七波(令和4年6月25日~9月26日公表分)の死亡例1,297名のうち、直接死因がコロナであった者は689名(53.1%)、直接死因がコロナ外であった者は608名(46.8%)であった。
のだそうです。

第110回アドバイザリーボードの資料3-7(P19)より
インフルエンザの60歳以上の致死率は0.55%ですが、これに相当する新型コロナの数値に補正すると、0.75%×53.1%=0.40%となるはずです。つまり、オミクロン株による致死率は、第7波では既にインフルエンザを下回っていたことになります。
以上の結果を整理したのが次のグラフです。

上記アドバイザリーボード資料から筆者作成
巷間よく言われているように、オミクロン株に変異した新型コロナは、相当に弱毒化したようです。つまり、これらの結果から判断すると、「新型コロナは、もはやインフルエンザより危険ではない」ということになります。