最近になって「超過死亡」が大幅に増えていることは、多くの人が指摘しています。もし、その増えた理由が「隠れコロナ死」だとするなら、ワクチンの有効性は「ほとんどゼロ」なはずです。少なくとも、論理的にはそうなります。かつて、ワクチンの有効性は95%だったと記憶にありますが、最近はほぼゼロになったのでしょうか?
次は、2についてです。
もし、新型コロナとインフルエンザの危険性を「直接比較するにあたっては留意が必要」なら、いままでの比較は不正確だったということです。少なくとも、論理的にはそうなります。なぜなら、最初からずっと同じ方法で比較してきたからです。過去の数字も全部否定するつもりなのでしょうか?
ということで、これらの文章は専門家が書いたとは思えない「意味不明」な内容です。そう感じるのは私だけでしょうか?
3県のデータを読み解くもっとも、素直にデータを見ていけば、そういう謎も割と簡単に解明できるはずです。
まず、この記事の冒頭の新型コロナとインフルエンザの比較結果を再掲しておきましょう。石川県、茨城県、広島県の3県のデータによるものです。

第111回アドバイザリーボード資料4(P4)より
一般的に危険性は「致死率」(死亡率)で比較します。
新型コロナの死者数は、直接の死因でなくとも―言い換えれば「間接」の死因でも―カウントされることになっています。対して、インフルエンザの死者数は、「直接」の死因だけに限定されます。
つまり、インフルエンザによる死者数のカウントは、新型コロナよりはるかに厳しいのです。
そこで、これら2つの致死率を正確に比較するためには、死因の基準をきっちり一致させる必要があります。
新型コロナの直接死の割合は、第111回アドバイザリーボードの資料3-10-②(P9)にあります。

第111回アドバイザリーボードの資料3-10-②(P9)より
それによると、2022年7月~8月の直接死の割合は67.6%になるようです。よって、これで新型コロナの致死率を補正すると、60歳未満ではゼロ、60・70歳代では0.18%×67.6%=0.12%、80歳以上は1.69%×67.6%=1.14%となります。
インフルエンザの致死率は、それぞれ0.01%、0.19%、1.73%ですから、新型コロナはいずれもこれらの数値を相当下回り、もはやさほど「危険ではない」ようです。