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  1. 就業率の高い日本の現役世代

    前回はOECD各国の失業率についてご紹介しました。日本は直近では3%弱で先進国の中でも失業率の低い国ではあるようです。

    今回は各国の就業率についてご紹介します。

    就業率(Employment / population ratio)は、該当年代の全人口に占める就業者(Employment)の割合ですね。

    労働参加率(Labor force participation rate)は、全人口に占める労働力人口(Labor force)の割合です。

    労働力人口には、労働者数に加えて失業者数も含まれます。

    失業率(Unemployment rate)は、労働力人口に占める失業者数の割合ですね。

    図1 就業率 男性 15~64歳OECD統計データ より

    図1が男性の現役世代(15~64歳)についての就業率です。

    日本は1970年代から先進国でもかなり高い水準をキープしている様子がわかりますね。80~85%で推移しているようです。

    一方、他の主要国は概ね日本より低い水準です。1990年以降で見れば、ドイツ、アメリカ、イギリス、カナダ、韓国が70~80%、イタリア、フランスは65~70%程度です。

    イタリアやフランスは現役世代のうち、7割弱しか働いていないという事になりますね。

    しかも、他国は減少傾向の国も多いことがわかります。フランスは1975年には82%で日本ともそれほど差のない状況だったようです。

    2020年以降はコロナ禍等の影響とみられる減少・停滞傾向が確認できます。

    図2 就業率 2021年 男性 15~64歳OECD統計データ より

    図2は2021年の現役世代男性の就業率の比較です。

    就業率 男性 15~64歳 2021年 単位:% 38か国中 1位 83.9 日本 7位 79.3 ドイツ 11位 78.0 イギリス 17位 76.3 カナダ 19位 75.2 韓国 23位 74.3 アメリカ 31位 70.1 フランス 37位 67.1 イタリア 平均 75.1

    日本は83.9%で最も就業率の高い国になります。