下手にあるもの

(画像=『FUNDO』より引用)
上手と下手、舞台に立つ人やライブを行う人なら使い慣れているかもしれませんが、そうでないとどちらがどちらか分かりにくいですよね。
そこで下手にあるのが決まっているもので、イメージしやすいようにご紹介します。
クラシックコンサートのピアノ

(画像=『FUNDO』より引用)
クラシックコンサートではグランドピアノは原則として下手、ないし下手寄りに置かれます。
グランドピアノには屋根と呼ばれる音を反響させるパーツがあり、その開閉する方向はどのグランドピアノも同じ構成となっています。
そのため、音をより会場に響かせるために、グランドピアノを下手に設置し、音を反響させる屋根が開かれている方向を客席に向けるようになっているわけです。
歌舞伎の花道

(画像=『FUNDO』より引用)
歌舞伎の舞台における花道と呼ばれる役者の通り道は、一般的に下手側に設けられています。
上手下手という言葉も、役者の通り道である花道が語源となっているという説もあります。
花道が下手に合って往来の邪魔になるためにゆったり見られる方を上手と呼ぶようになったとされます。
外国語での上手と下手

(画像=『FUNDO』より引用)
ちなみに、外国語では上手と下手はどのように表現されるのでしょうか。
ここからは海外のステージなどではどう表現されているのかを見ていきましょう。
英語
英語では、上手を「Stage Left」、下手を「Stage Right」と呼んでいます。
英語圏は観客からの視点で統一されており、日本のように舞台からの視点も併せて考えるということは少ないようです。
フランス語
フランス語では上手を 「côté cour(中庭側)」と呼び、下手を「côté jardin(庭園側)」と呼ばれます。
これはコメディ・フランセーズという劇場にはかつて上手側にルーヴル宮殿とテュイルリー宮殿の中庭があり、下手側ににテュイルリー庭園があったことに由来しているそうです。