QAと開発の協調作業を常識にする
MagicPodは「ソフトウェア開発の常識を一変させる」というミッションを掲げています。
具体的には「ソフトウェア開発全般を、これまでのやり方ではなく全く違うやり方で変えていきたい」「新しい常識、スタンダードを創っていきたい」と考えています。
そのため、MagicPodは単にテストを自動化するツールであり続けるのではなく、品質管理を総合的にサポートできるツールになるのが最終的な目標です。
品質保証はインテリジェントなAIの力によって今後かなりのことが自動化できると考えています。
これまでテストには「手を動かして頭数で何とかする」という側面がありましたが、これからはそういった要素は減り、「システムのことをしっかり考えてテストを設計し、AIなどのツールを使いこなして自動化する、高度なスキルが必要な仕事」になっていくと思います。
実際、QA(Quality Assurance:品質保証)担当者の給与水準は上がっていますし、求人情報の募集要項にスキルセットの1つとしてMagicPodの名前を見る機会も増えてきました。そういった形でMagicPodが世の中の標準になりつつあることを知れるのは、すごく嬉しいです。
今後の理想は「QAと開発がすごく近い距離感で存在すること」です。
例えば、開発と連携していれば、昨日起きたエラーの内容を見て「もしかして最近やってたあれが原因かな?」と当たりが付けられます。開発側からも、テストしやすい環境作りに協力するようになってくれるでしょう。
現在もまだ、開発担当者がコードを書いてユニットテストをして、QA担当者はノーコードツールでE2Eテストをするなど、お互い別々にやっているような組織もあります。
そうではなくて、やはりお互い助け合うような形が理想です。また、連携することでテスト自動化や開発の効率が上がり、より多くのメリットが得られるようになります。
そういった協調作業を実現するためには、やはり今開発している「コードでもノーコードでも書ける機能」がすごく重要なんだと思えます。
その実現は、私の中でずっとある自動テストツールの1つの完成系です。こうした中でMagicPodは、ソフトウェア開発のあり方を変えていくような会社でありたいと考えています。
<著者プロフィール>
伊藤望
株式会社MagicPod CEO京都大学大学院情報学研究科を修了後、株式会社ワークスアプリケーションズ入社、自動テストツール開発で社長賞を受賞するなど活躍。その後独立しTRIDENT(現・MagicPod)を設立。「日本Seleniumユーザーコミュニティ」設立、「Selenium実践入門」執筆、国際カンファレンス講演、「SeleniumConf」日本初開催など、テスト自動化の普及に努める。最近はMagicPodの開発に注力中。誠実謙虚な愛されるリーダーで、社員からは「偉そうにしているところ、怒ったところを見たことがない」と言われている。面倒なことや非効率なことが苦手で、趣味は自動化・仕組化。
■AIテスト自動化プラットフォーム「MagicPod」について
「MagicPod」は、モバイルアプリテスト、ブラウザ(Webアプリ)テストの両方に対応したAIテスト自動化プラットフォームです。プログラミングなどの特別なスキルがなくても直感的に使うことのできるデザイン、クラウドでのサービス提供によるメンテナンス性の高さ、AI技術を活用した自動修正によるテストプログラム修正の手間削減などによりリリースサイクルの高速化を支援します。IT業界のリーディングカンパニーを中心にすでに500社以上の企業が導入しています。