自動テストツールの理想形を創る
MagicPodは会社として1年前の4、5人規模から20人を超えるぐらいになりました。私自身、昔より人に任されることが増えて、未来のことを考える余力も少しずつ出てきた気がします。
ただ、自分でコードを書く機会は減りました。この間、社内で「伊藤さんってコード書くんですね。初めて見ました」と言われてしまいまして。人生でそんなことを言われる日が来るとは思ってもいませんでした(笑)。
メンバーが増えて開発が加速したことで、MagicPodはより直感的にテストが作れるようになったと思いますし、安定性やセキュリティも改善しました。何かが劇的に変わったということではないかもしれませんが、求められている機能を1つずつ着実に増やしています。
そのような状況から、最近は「こんな機能があったらワクワクするよね」といった、ずっと「できたらいいな」と思っていた遠い夢みたいな機能にも取り組めるようになってきています。
その1つとして次の半年に向けて準備しているのが「コードでも書ける機能」です。
「ノーコード×コードあり」の柔軟なプラットフォームへ
これまでMagicPopdは「プログラムを書けない人もノーコードでテストを自動化できるツール」でしたが、これからは「プログラマーとノンプログラマーが協調できるプラットフォーム」に変わります。
具体的には、「ノーコードでテストを自動化するところのよさはそのままに、コードでも書けるようになる」というものです。それはあくまでテストの「作り方の選択肢」が増えるということで、“コードが書ける機能”が増えるといったものではありません。
どういうことかと言うと、エンジニアの中には「タイプするほうが早い。ノーコードツールをマウスでポチポチ操作するのは面倒だ」と思う人がたくさんいるのです。
人によって好きな形式で書けるようにすればMagicPodが「自分好みのやり方でコードを作成しながら共同作業できるツール」として進化し、より多くの人に重宝してもらえるでしょう。
実は海外にはすでにコードでもノーコードでも書けるツールがあります。ただ、そのツールではエンジニアが書くとプログラムとして管理されてしまうため、ノンプログラマーが触れません。協調作業ができないため、実態としては別々のツールと言えます。
私としては「自動テストツールはプログラマーとノンプログラマーが協調できるべきだ」と考えています。それが、昔から私が考えていた自動テストツールの理想の形です。