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ヴィンテージスカジャン
スカジャンのモチーフとなったもの
ヴィンテージスカジャン


スカジャンの主な仕様は表裏が別デザインのリバーシブル仕様が基本です。そして特徴のある刺繍で、生地はアセテート、ベルベティーン(別珍)やキルティングが使用されています。
そして、このジャンパーの特徴は特殊なミシンを用いた「横ぶり刺繍(※)」と呼ばれる日本独自の刺繍技術です。熟練の技術をようする立体的な模様が特徴的でした。この技法は他の国になかったために日本以外の国のデザインを施したジャンパーも日本で作っていました。
※横ぶり刺繍 ・・・ 一般的なロックや生地を送る機能のない「横ぶりミシン」で足元のペダルで速度、右膝のレバーで針の振れ幅を調節しつつ生地を手で動かし刺繍を施してゆくもので経験と高度な技術が必要とされるものです。
スカジャンのモチーフとなったもの
1. 龍

龍は東洋においては神格化されている架空の生物。欧米人の間ではオリエンタルなシンボルの代表格です。
2. 鷲

米兵に最も人気があったのが鷲です。白頭鷲を国鳥とするアメリカならではのデザインです。
3. 虎

動物界の頂点に君臨する虎はアジアに広く生息しますが、強さの象徴として米兵に好まれました。ちなみに、この虎は刺繍でなくプリントなんです。お分かりになりますか? その凄さを実際にスカジャン展で確かめてみてくださいね。
4. 日本地図・風景


リバーシブルなスカジャンは一方に鷲、虎、龍が描かれ、反対側には日本地図が富士山などの図柄と地名などが描かれていました。
5. 海外のデザイン



日本でのスカジャンの爆発的な人気は世界中の米軍基地にも広がってゆきました。日本で生産されたご当地スカジャンが世界各地で販売されていました。
6. ミリタリー
所属する舞台にちなんだ刺繍のスカジャンもありました。スカジャンは本当に米兵たちに愛されていたんですね。


ここまでがスカジャン展のレポートになります。
これらの多くの展示品は米兵たちが本国に持ち帰った後、90年代に訪れる古着ブームで日本に里帰りを果たしたものたちです。40年代後半から50年代の米兵たちの思いが心に伝わってくるようなスカジャン展でした。