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サイレントマジョリティーの対義語
マーケティングにおいてサイレントマジョリティーは非常に重要

サイレントマジョリティーの対義語

サイレントマジョリティーは、マーケティングでは積極的には発言しない大多数の消費者という意味になります。サイレントマジョリティーの対義語で、反対の意味を持つ言葉を紹介します。

ノイジーマイノリティー

ノイジーマイノリティーは声の大きい少数派という意味です。批判的意味合いが強くなります。

ノイジーマイノリティーの特徴として主張に論理性がなく、ただただ騒がしいからです。ノイジーマイノリティーの具体例は、クレーマーやモンスターペアレンツ、モンスターペイシェントなどが挙げられます。

ノイジーマイノリティーは少数派ですが、騒ぎ立てるため、影響力が強くなってしまう時があるのが問題となっています。クレーマーが文句を言い続けたり、インターネット上に書き込んだりして店の経営に影響が出たりします。

その結果、サイレントマジョリティーが静かに離れていってしまい、経営が失敗するケースが多々あります。

ラウドマイノリティー

ラウドマイノリティーは、やかましい少数派と訳され、ノイジーマイノリティーと同じ意味になります。サイレントマジョリティーの対義語の一つです。

ラウドマイノリティーは少数派でありながら、声が大きいため、彼らの意見を取り入れてしまいがちになるのが問題点の一つです。

ラウドマイノリティーの影響が顕著に表れているのが、東日本大震災のがれき受け入れ問題です。震災被害に遭っていない地方の市長や市民が、がれきを受け入れるのに賛成でも、ラウドマイノリティーが騒ぐため、がれき処理が進んでいません。

ラウドマイノリティーはクレーマーと同じ意味なので、ネガティブな表現として使われます。

ボーカルマイノリティー

ボーカルマイノリティーは、政治的意見を積極的に発言する人や、自分の意見を表明する人を指します。サイレントマジョリティの反意語にはなりますが、ノイジーマイノリティーやラウドマイノリティーと異なり、批判的意味合いは少ないです。

しかし、ボーカルマイノリティーをどこまで認めるのか、制度として受け入れるのかが問題となっています。トランスジェンダーを自認する生物学的男性が、刑務所で女性受刑者を妊娠させたり、性的自認が女性の生物学的男性が、女性の枠で競技に出場し、オリンピック出場を目指したりしているからです。

上記のような具体例は、マーケティングと直接関わる可能性は低いです。しかし、ボーカルマイノリティーは、政治関連やLGBTQの問題が関わってくることが多いということは理解しておいたほうが良いでしょう。

マーケティングにおいてサイレントマジョリティーは非常に重要

マーケティングにおいて、サイレントマジョリティーは非常に重要です。なぜなら、サイレントマジョリティーが消費者の96%を占めるからです。

大多数の消費者から支持されるためには、サイレントマジョリティーに向き合う必要があります。サイレントマジョリティーを尊重することで、多くの消費者をターゲットにできたり、認知の拡大につながったりするからです。以下で具体的に解説します。

大多数の消費者をターゲットにできる

サイレントマジョリティーを意識することで、大多数の消費者をターゲットにできます。
商品やサービスにクレームや意見を述べるのはごく一部で、大半の人はサイレントマジョリティーだからです。

商品やサービスに意見をいただけるのは有り難いことですが、必ずしもそれらの意見が大多数の意見と一致しているとは限りません。

企業アンケートやSNSを通してサイレントマジョリティーの声を聞くことで、大多数の消費者のニーズを知ることができます。そのニーズを元に商品開発やサービスの改善を進めることが可能です。

サイレントマジョリティーの声を可視化し、マーケティングに生かすことで、大多数の消費者をターゲットにできます。

大多数をターゲットにするため売上を拡大できる

サイレントマジョリティーの声を可視化し、マーケティングに活かせれば、消費者のターゲット層が広がります。ターゲットの数が多くなればなるほど、売上の拡大に期待ができます。

サイレントマジョリティーの意見を重視すれば、消費者の真のニーズを把握できるからです。

飲食店が、InstagramやTikTokなどのSNSを通して集客をする場合が例に挙げられます。今までは、お馴染みの客からの意見しか聞けませんでした。しかしSNSで投稿をすれば、投稿に対してのいいね数や投稿保存数などで、見込み客の反応を見ることができます。お馴染みの客だけでなく、見込み客の反応も経営に活かせれば、新たな客の獲得につながります。

サイレントマジョリティーの意見を聞くことで、売上の拡大も期待できるでしょう。

同時に認知を拡大できる

サイレントマジョリティーの存在を重要視することで、認知を拡大できます。今までは、顧客の口コミでしか広がらなかった場合でも、SNSを通じて世界中に発信できるからです。

SNSで商品やサービスの情報を発信するのは、企業側だけではありません。顧客側の商品やサービスに関する感想や、意見も自由に飛び交っています。

サイレントマジョリティーの一人が商品の感想をツイートするのを例に挙げましょう。SNSの利用率の増加に伴い、消費者は商品の購入前にSNSで情報収集をするようになりました。そのため、すでに商品を利用している消費者の感想ツイートは、信憑性の高い情報となります。

消費者の口コミを利用したマーケティングを行うことで、認知の拡大も行えます。